日本の現状


フードマイレージ

フードマイレージとは、(食材の重さ×輸送距離)で表される指標であり、食糧の輸送が地球環境にどのような影響を与えるのか分かりやすくしたものです。

 日本は島国であるため、輸入品は輸送距離が長いものが多く、また、食物自給率が低いため、一人当たりのフードマイレージは世界最大です。

実際に考えてみよう


 幕の内弁当には、肉や海鮮から野菜まで、様々な食材が使われています。
 例えば、上の漫画でじゅんちゃんが買ってきた幕の内弁当には、サケ、エビフライ、小松菜、にんじん、こんにゃく、里芋、から揚げ、柴漬け、白米が入っています。
 じゅんちゃんが東京駅で幕の内弁当を購入したとして、実際にフードマイレージを計算してみましょう。

 

 今回の幕の内弁当は総重量490gにもかかわらず、輸送距離の合計は63,913kmと地球一周半に相当します。また、フードマイレージの合計は、3.89(t×kg)にもなります。

地産地消についてのディスカッション

 台湾研修に行き、台北第一高級女子中学(以下台北一女)を訪問した際に、地産地消についてディスカッションをしました。言葉の壁があり、深い議論をすることは難しかったですが、以下の結論が得られました。

 ☆100マイル ダイエット
  1. 自分で(学校で)果物や野菜を生産する
  2. 地域の、また、旬の材料を買う
  3. 農家の直売
  4. 地産地消を周りの人に伝える
 100マイル・ダイエットとは、その名の通り、100マイル(約160km)圏内で採れた食材のみを使うことです。台北一女の生徒からは、「具体的には、スーパーなどで産地を見て、100マイル以上離れた場所のものは買わないことを指す」という説明を受けました。

 1. 自分で(学校で)果物や野菜を生産する
 自分達で食べ物を作れば、フードマイレージを減らすことができ、さらに、食物生産に対する理解が深まり、食材の扱いが変わるのではないか、という考えから来ています。教育の一環として食物生産を取り入れるのも良いと思います。

 2. 地域の、また、旬の材料を買う
 私たちの通っていた小・中学校の給食では、地元の野菜が毎日のように出ていました。その影響も大きく、地元で作っている野菜の種類はだいたい把握しています。

 3. 農家の直売
 農家が直売することの利点としては、輸送費がかからないこと、業者を間に挟まないことによって農家の利益が大きくなることです。また、消費者も、作った人の顔が見えるため、安心して農作物を買うことができます。

 4. 地産地消を周りの人に伝える
 知らなければ行動に移すことができません。どうして地産地消は環境にいいのか、 また、フードマイレージとは一体どういう考え方なのか、発信することも大切です。

 そこで今回、地域で生産する持続可能な農業の一例として、GIAHSを紹介していきます。

現在の環境課題

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