ガン予防のある嗜好品(しこうひん)

種類  
緑茶 緑茶は摘んだ葉をすぐに加熱し、酵素を働かなくさせてすぐに乾燥したものです。緑茶はガン予防に多くの報告がある「カキテン」類を多く含み、またクロロフィル、フェタノール、セテロールも含んでいます。
紅茶

紅茶は緑茶とちがい、発酵過程を十分に経たものです。紅茶のガン予防成分は「テアフラビン」という紅茶の赤色色素というものが期待されています。

ウーロン茶

ウーロン茶は、緑茶と紅茶の中間で半発酵茶と呼ばれています。緑茶や紅茶と違いまだガン予防の報告は少ないのですが、成分は他の二つと同じです。

 

ガン予防の可能性のある香辛料

種類

野菜の原産地&ガン予防の成分について
しょうが 原産地は熱帯アジアとされています。日本では最も古くから栽培された野菜の一つです。ガン予防に期待されている成分は、香味成分によく似た構造の「フェノール」や、香気成分の「テルペン」などがあります。

ウコン

(ターメリック)

ウコンの原産地はインドです。カレー粉の原料である「ターメリック」は、ウコンを乾燥させ、粉末にしたものです。ガン予防成分として「クルクミン」があげられますが、この成分には皮膚ガンを抑制する働きがあります。インドでは、この「クルクミン」を体に塗るという伝統的なガン予防があります。
ローズマリー ハーブとして使われているもので、料理に使えば鎮痛作用や健胃効果などの薬理効果があります。ガン予防成分として、「ローズマノール」や「カルノソール」といったテルペン類に期待されています
セージ 地中海沿岸に野生する多年草で、葉からは香辛料と香油がとれます。ガン予防には、大量に含まれているカロチンとともに、特徴的な香気成分のテルペンやフェノールにも期待されています。
タイム フランスなどの地中海沿岸で特に多く見られる低木で、代表的なハーブの一種。ガン予防成分として「チモール」「オイゲノール」「リナロール」などのテルペンに期待されています。
バジル 東南アジアから大平洋諸島に分布するメボウキの草そのものを香辛料として用いるもので、「バジリコ」ともいわれています。ガン予防には他のものと同様、香気成分のテルペンなどに期待されています。
ハッカ 日本ハッカと西洋ハッカに大別されますが、ハッカ油としてお菓子などに使われ、清涼感をだします。ハッカ油の主成分は「メントール」「カルボン」などの香気成分を中心に80種類以上の成分を含んでおり、これらの化合物にガン予防の効果が期待されています。
アサツキ 日本ではアサツキですが、欧米ではチャイブと呼ばれています。ガン予防成分としては、フェノールが期待されています。

 

ガン予防のある穀類、油糧種子

種類 野菜の原産地&ガン予防の成分について
玄米 米は、日本では6000年以上も昔から栽培されていました。玄米とは、もみがらを取っただけで精白しない米のことで、食物繊維に富んでいます。ガン予防には、ぬかや胚芽に多く含まれているフェノールやセレン、「フィチン酸」などが期待されています。

全粒小麦

世界で最も広く栽培されている食物繊維です。日本では、ほとんどが小麦として使われていますが、アメリカでは、「ブルガー」と呼ばれる全粒、またはひき割りの加工がされた、栄養に富むものが多く栽培されています。胚芽にはビタミンEが多く、また多くのフェノールにガン予防が期待されています。

大麦 最も古くから栽培されている作物の一つです。しかし日本ではほとんど栽培されていません。大麦はビールなどに使われています。成分としては食物繊維やミネラル分に富んでいます。ガン予防成分としては、上の全粒小麦と同じです。
大豆 アメリカで最も多く生産されていますが、そのほとんどが油の原料で、しぼったあとのカスは飼育に使われています。日本での自給率は3%程で、豆腐や納豆などに使われています。ガン予防としても重要な役割をしてくれる作物で、フェノール化合物や「ソイサポニン」と呼ばれる、テルペンに等の結合したような物質など大豆特有の成分が多く含まれています。

 

ガン予防のある果物

種類 野菜の原産地&ガン予防の成分について
オレンジ スイートオレンジ、サワーオレンジ、マンダリンオレンジの3種類に大別されます。アメリカが世界一の生産国で、日本には多くのオレンジが輸入されます。ガン予防の成分として、芳香や苦みのテルペンや「ナリンジ」というフェノールなどが期待されています。
レモン

原産地はヒマラヤ地方で、強い酸味を持つカンキツ類としては最も重要は果実です。ガン予防には「リモネン」などの芳香成分に期待されています。ただ、輸入品のレモンの皮には、防カビ剤の「OPP」が残っているので、注意が必要です。

グレープフルーツ 果肉が白色の物と淡紅色のタイプがあり、紅色の方にはトマトに含まれている「リコピン」が含まれています。日本では生産されていません。ガン予防には、グレープフルーツの苦味である「リモニン」が重要とされています。
メロン ネットメロン、カンタループ、フユメロンに大別されます。ガン予防としては、香気成分は明確ではありませんが、多く含まれているテルペンやアルカロイドなどに期待されていす。
いちご ラズベリーやブラック等の種類もありますが、日本ではいちごしか栽培されていません。ビタミンCが非常に多く含まれているので、生食が望ましいとされています。ガン予防成分としてはこのビタミンCや赤い色素の「アントシアン」というフェノールが期待されています。

 

その他

種類

野菜の原産地&ガン予防の成分について

わかめ わかめは海藻の中では、最も多くカルシウムを含むことで、重宝されてきましたが、カロチンにも富んでいます。また、水溶性の食物繊維である「アルギン酸」も多く含まれ、ガン予防に期待されています。
こんぶ 成分としては、炭水化物と灰分がもっとも多く、特に水溶性の食物繊維「アルギン酸」と灰分では「ヨウ素」が多く含まれています。このわかめや、こんぶのアルギン酸は、パンやジャム、ビスケットに入っているものです。
キノコ類 キノコはカビと同じ菌類に属しているもので、ベータ・グルカンという多糖類が多く含まれています。この成分はガンに大して免疫力を高める働きを持っています。ガン予防に重要な食物繊維は、特にキクラゲに多く含まれています。なお、干しシイタケのように干したものは、生にくらべて10倍の食物繊維を持っています。特にシイタケに含まれている「レンチリン」は、ガンに対して免疫力があることから、すでに医療品として実用化されています