英国王室は世界最古の王室です。

ここでその長い歴史全てを語ることはできませんが、分かり易くまとめて見ました!



 王室

王室は1言でいうと、‘英国における最古の統治機関’であり、約1000年の間ほとんど途切れることなく、

国王や女王によって受け継がれています。しかし、王室は何の変化もなしに続いてきたわけではありません。

17世紀後半〜18世紀には制限されてはいたものの、王室は政治に対する影響力が強かったのです。

ですが、英国史上最も光輝ある時期の女王、ヴィクトリア女王の治世を含む19世紀からは政治における王室の

積極的な役割がだいぶ減り、現在の日本の皇室の‘君臨すれども統治せず’と同じ状況になったのです。

 1707年のイングランドとスコットランドの統一、1801年のアイルランドとの統一、20世紀後半に起こった

大英帝国から現在の英連邦への移行が王室の肩書きの移り変わりに見られます。






 女王

 2000年2月現在の英連邦の元首はエリザベスU世です。女王の正式名称は、

“Elizabeth the Second, by the Grace of God of the United Kingdom of Great Britain and


  Northern Ireland and of Her other Realms and Territories Queen,

  Head of the Commonwealth,
Defender of the Faith” 

・・・これだけ長い名前だと覚えるのに苦労されたのではないかと想像してしまいます。

女王が元首となっておられる英連邦諸国における称号は、それぞれの状況に応じて変わりますが、

全てに“
Head of the Commonwealth”が必ず含まれています.  

 
 称号は法令ならびに系統慣習法に由来しています。1700年の王位継承法によって、

ジェームズ
1世(在位:1603年‐1625年)の孫娘であるソフィア王女のプロテスタント系子孫のみが

継承資格があるということになりました。これは
1707年の連合法によって確認され、

1931年のウェストミンスター憲章の下で,女王が元首となっている

英連邦諸国の同意によってのみ継承を変更できる事になりました。

 元首ならびにその子孫の男子は王位継承において女子よりも優先権がありますが、

女子は元首の兄弟よりは上位にあります。王位を継承する女子は摂政女王となり、国王と同じ権力を手に入れます。

国王の妻は夫の称号などを手に入れますが、摂政女王の夫は特別な称号や特権を得ることはあまりありません。

しかしながら、実際にはエジンバラ公のように国の為に重要かつ積極的な役割を演じることがあります。
 





王室の財政
 簡潔に言えば、英国の皇室の維持費は政府が税金で徴収した中から割り当てるものと、

女王の私的な所得という二つの財源でまかなわれています。女王とチャールズ皇太子、夫であるエジンバラ公、

母である皇太后を除く王室のメンバーの経費を支払う責任があります。
 海外公式訪問にかかるコスト、32の大隊や重隊の経費などは税金から支払われます。

国会によって承認される公的資金からの支払いに含まれるのは、女王が使用する宮殿の維持費、王室費、

その他に議会が承認した支払い、王室管理費、元首としての女王の任務に要する経費などです。






王室の一年
 女王の予定をつくる際に、秘書官は予め決まっている日程から埋めていきます。

女王とエジンバラ公の新年はノーフォークのサンドリンガムにある女王の私邸で始まります。

この私邸では公務と共に、乗馬や読書なども行われます。

大聖堂での洗足式に先立って、イースターはウィンザー城で過ごします。

女王の実際の誕生日は4月ですが、公式誕生日は6月に祝うことになっており、

見事な軍旗分列行進式を人目見ようと数多くの人々がロンドンにやってきます。

この行進の後、王室のメンバーは女王と共にバッキンガム宮殿のバルコニーに出て、

宮殿の前やモール周辺に人々が集まる中m英国空軍の儀礼飛行を見ます。

いつも土曜日に行われるこの誕生祝いの2日後には、ウィンザー城から聖ジョージ教会堂までの

素晴らしい行列やガーター勲爵士のために壮観な式などが催されます。