少年犯罪の原因は、温床となる社会です。

友達関係　ページの先頭へ

　昔の人間関係は、どっぷりとつかったホットなものでした。しかし、コミュニティーの崩壊と共に、人間関係は、徐々に希薄なものとなり、親友の数の減少や、友達に期待することの変化が起こり、逆境の時の友よりも、楽しい時の友が、今の友人になってきた感じがします。 　

親子関係　ページの先頭へ

　よくいわれることですが、今までは、子供と母親の関係と、子供と社会との関係の間に、子供と父親との関係というある種の緩衝剤がありました。その父親との関係の希薄化が、母親と子供の関係から、子供は社会との関係の段階に今までよりも急に入ることにより、いわゆる「マザコン」化や、引きこもり、そして、人間関係の希薄化がうまれた。つまり、父親が社会との関係を教えられなかった。そこに問題がありました。

教育　ページの先頭へ

　今の教育は、平等なのか差別化なのかがわからない状況があります。片方で、「みな同じ」と画一化教育をしながら、同じ先生が、受験となれば、一点の差を教える。そして、道徳教育が重視されなくなったことも一つの原因とする、道徳、論理、常識を教えてくれる場の欠如が上げられます。そして、人間は、人とのつながりが大切である、それと表裏一体となる自己責任があると教えられなかった点も挙げられます。

ゲーム、メディア　ページの先頭へ

　たしかに、「判断力」があれば、メディアもゲームも全く問題はないのです。しかし、判断力を付ける場所や機会がないまま過度の情報にさらされると、流されやすくなる危険性があります。そして、ゲームは「リセット」ができる点があげられるのです。セーブしていれば、死んでもいつでもそこから始められる上、どうしようもなければ、「リセット」をすれば、最初から始めることができます。これを「バーチャル」だと判断する力をつける場所に欠けているのです。
　そして最後に、断片的な情報によって、「少年は犯罪をしても公開されない、死刑にならない」などの情報が少年に届いているのです。一方でその理由である可塑性の部分が届いていないのです。 　

なぜ、犯罪をしてはいけないのか　ページの先頭へ

　なぜ、犯罪をしてはいけないのか 、昔、１４歳の少年が「なぜ人を殺してはいけないのか」と問いかけたという話がありました。
　まず、その問いの存在自体が社会のひずみの現れです。この質問では、「なにがなんでもだめ」とう答えは、最初から否定されているからです。そして、「自分が殺されるのがいやだから」というものも、物足りないのです。それは、「自分だけが殺せばいい」「殺されないうち（=少年時代）にすれば良い」などの答えが可能だからです。
　そこで、「人間だから」という答えが適当ではないだろうかと思います。というのは、人間は、社会を形成しなければ生きられない存在です、その社会形成の必然性により、人を殺さないと言う約束が守られなければ人は生きていけない。つまり、人間としてあることと、人を殺さないことは、必要十分条件なのです。

提案　ページの先頭へ