家族本位の住宅

 明治初期も、封建時代と同様、住宅の中心は接客のための座敷にありました。しかし 大正に入ると接客本位から家族本位へと考え方の変化が見られ、居間(茶の間)を日当たりのよい南側に配置するようになります。上の間取りは大正〜昭和にかけての一般的な家庭の間取りですが、客間は玄関に接していて居間は南側、家の中心にあることがわかります。また、部屋が用途によって細かく分けられたことによって各自のプライバシーがかなり守られるようになりました。ふすまはドアに変わり、窓は小さい穴になる。換気に十分気をつけなければ、部屋は居心地の悪い場所へと変わってしまいます。

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