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事件の概要 | 原因と思われることなど |
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福岡県で、けいつい手術を受けた患者に四肢不全麻痺等の後遺障害が残った事故。 手術機器の振動によるせきずい損傷、機器によるせきずいの直接損傷、骨片の挿入によるせきずいの圧迫損傷のいずれかが疑われました。 |
医師が機器の振動による損傷と骨片の挿入による損傷について、細心の注意を用いせきずいを損傷させないようにすべき注意義務があるのにこれを怠ったこと |
19歳の男性患者が被告病院を受診し、発熱、発咳、血痰、吐気があり嘔吐すること、潰瘍性大腸炎の治療のため免疫抑制作用があるプレドニンを服用中であることを説明したところ、担当した内科医師は、聴診・視診後、かぜと判断したが、男性が急性心筋炎で亡くなった事件。 | かぜ以外の疾患の存在を疑って各種検査を実施した以上検査結果を検討したうえで治療方針を判断すべきであったという検査結果検討義務違反 |
腰痛、発熱などの症状があった男性に、脳動脈瘤破裂により重度の障害がのこった事件。 | 担当医が感染性心内膜炎を疑って心エコー・血液培養検査をしなかった過失があったこと |
心筋梗塞の疑いがある患者が心臓カテーテル検査を受けたところ出血が止まらず、重大な右足麻痺の後遺障害が残った事件。 | 検査終了後の止血措置を誤って大量出血させてはならない業務上の注意義務があるのに、これに違反して大量出血や大きな血腫が形成される事態を招来させたこと |
ペースメーカー植え込み手術の実施を延期していた期間中に患者が不整脈により死亡した事件 | 本件患者は不整脈に移行しやすい状態を改善する治療を早急に実施すべき必要性と緊急性のある状態にあったにもかかわらず、同手術の早期実施義務および早期に実施しない場合の一時的ペースメーカー使用または薬物治療実施義務を怠ったこと |
左不全麻痺により入院中の患者が、夜間、酸素飽和度が73%に低下し、監視モニターのアラームが鳴ったにもかかわらず、看護師等不在で30分間放置されたため、持続した呼吸不全による肺うっ血・肺水腫により死亡した事件。 | 患者の呼吸状態が不安定であったことから、病院には患者の呼吸状態が再び悪化した場合に備えて監視体制を強化し、酸素飽和度の低下があった場合には直ちに気管内挿管等の措置をとることができるような体制を施すべき注意義務があったのにこれを怠ったこと |
全校マラソン中に熱射病で転倒した患者を脳震盪と誤診し、脱水症状の副作用を起こす強制利尿剤を投与する等したところ、患者が翌日急性心不全で死亡した事件。 | 内科的な検討から各臓器障害の有無程度など病態の把握に努め、付き添ってきた校医や教員から意識障害を起こした状況、容態、その後の処置を詳しく聞くべきであり、体温等からみて熱射病を疑診することは可能であったところ、安易に脳震盪と判断し、諸検査や経過観察を実施しなかったこと。 |
統合失調症の患者が高層アパートから自殺を図って飛び降り、第一次救急医療機関に搬送され、その後胸腹腔内蔵損傷によって死亡した事件 | 担当医は腰背部のレントゲン写真の異常所見を見落とし、その結果患者に何ら異常がないものと判断し、胸部についてはレントゲン撮影すら行わず、患者に入院の必要性すら認めなかったという注意義務違反 |
横浜市の病院で、心臓手術を受ける男性患者と肺手術を受ける男性患者を看護師が間違えて手術室に運び、医師も別人と気付かないままそれぞれ本来とは違った部位である心臓と肺を切開し、手術後に取り違えがあったことに気付きました。病院長、医師、看護師計18人が業務上過失傷害容疑で書類送検され、そのうち6人が在宅起訴された事件。 | 1人の看護師が2人の患者を同時に手術室へ運んでしまい、手術室の看護師も氏名の照合を行わなかったこと。また、麻酔医や執刀医なども患者の取り違いに気付かなかったこと。 |
京都大病院で、人工透析の際に当直医2人が血液中の老廃物を取り除く装置とまちがえて血液の成分を分離するための装置を取り付け、男性患者が死亡した事件。 | 当直医の指示を受けた看護師が保管場所の隣にあった別の装置を誤って持ってきて、当直医も確認を怠ったこと。 |
※ここに書かれている、原因と思わしきことは個人の意見です。
このような事件の原因から、どうすればミスを減らすことが出来るか考えていきます。
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