インタビュー第一部　教授について

──教授は、特に何について詳しいのですか？

　今は、宇宙空間上で使われる測定装置の温度範囲について研究しているかな。 もう少し簡単に言うと、機械がどのくらいの温度なら正常に機能するのか、しないのかを調べてどうやって機械が正常に機能する温度に保つようにするのかを考える研究のことだよ。 またXe（キセノン　元素のひとつ）の結晶を作るための熱設計についても研究しているよ。 つまり、どうやって熱をコントロールするかを研究しているよ。

──教授は、いつこの分野について興味を持ったのですか？

　実際に調べはじめたのは大学院に入ったぐらいからかな。それから熱について研究しだしたかな。

──教授は、その大学院のいときは何について研究されていたのですか？

　どんな物質にも、熱雑音というものがあってそれがあると精密な電子回路では、ジャマになってしまうからそれを極力減らすため回路を冷やしたりしているんだよ。 そして測定器などの電子回路の熱雑音を減らして測定器の性能をできるだけ上げるという研究をしてたよ。 地上では、液体窒素で冷やせるけれど、宇宙ではそうはいかないから、それについても調べていたかな。

──熱雑音とはなんですか？

　電子はおんどが高ければ高いほど、早く動くのでそれによって発生する電気的な雑音のことで、いろいろのジャマになるものだよ。

第二部へ続く