税金の使い道A
「じゃあ、なぜ今消費税を増やすのかを説明していくからね。まず、どうして税金が増えると思う?」 |
「何かに使わなければいけないカラ?」 |
「そう、その通りだよ。」 |
「でも、何に使うの?僕の町にはもう図書館があるし、道路もちゃんとしてるよ?」 |
「税金の使い道は、目に見えないところにもあるんだよ」 |
「どんなのデスカ?」 |
「社会保険料って言うんだ」 |
「しらなーい」 |
「まぁ、無理もないかな。君たちにはまだ関係のない話だからね」 |
「それはどういうものなんですカ?」 |
「おじいさんやおばあさんはもう働けないだろう?」 |
「うん」 |
「働けないから給料がもらえないんだ。だから、国が税金から払ってあげるんだよ」 |
「ナルホド!」 |
「でも、今の日本では少子高齢化、つまり若い人が減っておじいさん達が増えているのさ」 |
「なにが悪いの?おじいちゃんはたくさんお小遣いくれるから、たくさんいたほうがいいよ」 |
「そういう問題じゃないんだよ。税金を多く払うのは働いている人、つまり若い人なんだ」 |
「ア!」 |
「そして、若い人が減っていってしまっている。つまり、税金が足りなくなっているんだ」 |
「今までは大丈夫だったの?」 |
「いや、日本はかなりがんばってきたんだよ。でも、最近は震災があったり、不景気のせいで、もう限界なのさ」 |
「だから、税金を増やすのか...」 |
「でも、何で消費税なんですカ?」 |
「消費税が、一番安定しているのさ。不景気の時でも、みんなは物を買うしね。それに、消費税なら若い人だけでなく、みんなで払うことができるのさ」 |
「ナルホド!」 |
「俺、今まで税金は悪い奴だと思ってたよ」 |
「どうしてだい?」 |
「お父さんが言ってたんだ『ただでさえ少ない給料なのに、税金のせいでほとんどなくなるんだよ...』って」 |
「面白いお父さんだね」 |
「税金は決して悪くなんかないデス!」 |
「うん。勉強になったよ!」 |