Power

過給器


過給器とは簡単に説明すると、
エンジンに送り込む空気を普通の大気よりも圧力を高めて送る機械のことです
それによって多くの空気と燃料をエンジンに送り込み、パワーとトルクを増幅させます

自動車に使われている過給器は2種類あり、ターボチャージャースーパーチャージャーというものがあります。

ターボチャージャーって?


ターボチャージャーとは、エンジンから出てきた排気ガスで
タービンを回して大気を圧縮しエンジンに送り込む機械です。

タービン:流れる空気を動力に変える複雑なプロペラのようなもの



排気ガスを使ってタービンを回すので、
アクセルを踏んでエンジンを回せば回す程威力を発揮します。
なのでスポーツカーについていることが多いです。

また、ターボチャージャーの大きさによって追加できるパワーももちろん変わります。
ツインターボというものもあります。

これは、小さなターボチャージャーと大きなターボチャージャーがついています。
小さなターボチャージャーは少ない排気ですぐに威力を発揮できますが、
追加できるパワーが少ないのです。
大きなターボチャージャーは大きなパワーをドカンと出すことができますが、
威力を発揮するのに時間がかかります。これをターボラグといいます。
なので、大きいターボも小さいターボも両方付けることで、
エンジンがそこまで回っていない低回転の時は小さなターボチャージャー、
かなり回っているときは大きなターボチャージャーを使います。

Nissan GT-RPagani Huayra等のスポーツカーに搭載されています。
GT-Rに搭載されているRB26DETTというエンジンを見てみましょう


このようにターボチャージャーが2個ついています

ただ、ツインターボは常に大量の空気を圧縮して送り込んでいるため、
燃料をバンバン燃やしています。
燃費は考えないようにしましょう。

スーパーチャージャーって?


スーパーチャージャーとは、エンジンの動力をそのままタービンに繋げ、空気を圧縮しています。
なのでエンジンが回り始めたらすぐに威力を発揮することができます。
エンジンが回り始めている時に押し出す力、いわゆる低回転トルクを増幅させる効果があります。
SUV(Sport Utility Vehicle)という、人や荷物を沢山乗せながらオンロードやオフロードを走破できる性能を持つ大きな車や、
低回転トルクが少ないアメ車(アメリカ製の車)に搭載されていることが多いです。



また、ツインチャージャーというものがあります
ターボチャージャーとスーパーチャージャーが両方ついている優れものです。
エンジンが低回転の時はスーパーチャージャーを使い、高回転の時はターボチャージャーを使うものです。
これによりお互いの欠点をそれぞれの利点で補うことができます。
書いている自分はかなり好きな機能です。
しかし、重量や同時搭載するのに必要な器具が多いため採用例は少ないのです。


コラム~自然吸気エンジン~


自然吸気エンジンはターボチャージャーもスーパーチャージャーも付けない、
自然の大気をそのままエンジンに取り込むエンジンこの事です。
ほとんどのエンジンはこの自然吸気エンジンですが、私が注目してほしいのはスポーツカーの自然吸気エンジンです。
自然吸気エンジンは、パワーの補助がない代わりに混じり気のないエンジンそのもののパワーを感じることができ、
トルクが素直でスムーズなため、多くのクルマ好きから支持を得ています。

またアストンマーティン等に搭載されている大きな自然吸気エンジンは、
アクセルを離しシフトチェンジをする度に車が息をするような音を出します。
これは個人的に非常に興奮します(笑)

しかし、ここ最近世界中の車会社がエンジンのサイズダウンを行っていて、
大型自然吸気エンジンから中型の過給器付きエンジンにどんどんと移っています。
しかし、パワーやトルクを増幅できる過給器があろうとも、自然吸気エンジンは自然吸気エンジンしか持たない良さがあるので絶対に破滅しませんね。
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