前回は身近な部分に使われているワイヤレス給電について考えてみましたね。
今回は電磁誘導以外のワイヤレス給電についても考えてみましょう。
先生。そもそもワイヤレス給電について知っていることが少なすぎます。
前回は近距離で作用する電磁誘導方式というのが出てきましたが、
それ以外にも方式があるということでいいんですか?
そうですね、
まさにそれら他の方式が応用されている分野について考えてみよう。
画期的だけどワイヤレス給電って地味だよなー。
電話の子機とシェーバーの充電につかうスタンドなんて。
あ、これワイヤレス給電だ!って一発で分からないし。
まあそれらはワイヤレスって言うほど距離が離れていないからそれも無理はないかな?
これから紹介するのはまさにワイヤレスっていう部分が大きく特徴に出ているものも多いよ。
以後紹介するのにも……えっと電磁誘導、でしたっけ?それが使われているんでしょうか?
ああ、まずそこのあたりをはっきりさせようか。
ワイヤレス給電にはまず大まかに言って3つの方式がある。
ひとつは既に出てきた、電磁誘導方式。
特徴としては……
これは前回でも確認したものですね。
そうだね、今回はこれに関してはサラっと紹介するにとどめるよ。
次に電波方式。
これは非常に大きなエネルギーを持つマイクロ波で電力の送電を行う方式だ。
電磁波はどれもエネルギーを持ってるのはみんな知ってるかな?
例えば太陽光、レーザー、ワンセグの電波、光、赤外線、X線。
これらは全て電磁波と呼ばれるものだ。
区別するということはそれぞれ声質が違うということですよね。
日光とX線なんて人体への影響からして全く違いますし。
そうだね。そのとおりだ。 これらを区分しているのはそれぞれの波長なんだ。
波長というのは電磁波というひとつの波の長さってところかな。
これらに関しては電気の分野だから電気の項目の電波のページを見てほしい。
分かりました。あとで見ておきます!
電波方式に関しても後で詳しくやるとして特徴をまとめると……
マイクロ波って電子レンジで使われてる奴なんですか。
それに宇宙からってスケールが大きいですね。
そうでしょ?
まさにワイヤレスで電力を供給している感じがすると思うんだ。
さて、方式の解説は後ほど詳しくやるからとりあえずもう一つ方式を紹介してしまうね。
最後は磁界共鳴方式。
これも読んで字のごとく、共鳴現象を利用している方式だよ。
共鳴って音叉とかの実験しか知らないわ。
あとなんかあったかしら?
あれだ!ロープに振り子をぶらさげて揺らすと同じ長さの振り子が揺れるやつ
それって共振じゃないか?
いえ、いい線いってますよ。振り子は共振ですけどね。
この場合は送信側と受信側で周波数を限りなく近づけて磁界を共鳴させるんだ。
この方式は最近発表されたばっかの最新技術として研究がすすめられているよ。
この方式が発表されたのはいつですか?
2007年だよ。
これは方式の研究が発表されたのがこの年だから
その他の改良はまだまだ研究の余地があるんだ。
なるほど、方式の発表があってもそれを実用化するには時間がかかるんですね。
そういうことだね。
でも研究の世界は日進月歩だからね。
意外とすぐにお目にかかることがあるかもしれないね。
ではここらへんで方式の種類の説明を終わりにしよう。
次回は電磁誘導方式の詳しい説明をしようと思います。