● Double Dealer "Stress" - Eustress & Distress - ●
>Introduction >Beginner >Advanced >Discussion >Links >Stress Room
Advanced Page Copyright (c) 1998
B-Company

Study_Course_
体的ストレス反応
神的ストレス反応
2/16

- Back / Next -


 ストレス反応には、ストレッサーにさらされた時に体が無条件で反射的に示した反応というものがあります。

 例えば、冬に薄着で室外へ出たとしたら、鳥肌が立つでしょう。この「鳥肌が立つ」という現象は「寒い」というストレッサーにさらされた結果、体が示したストレス反応だといえます。
 この時、私達は「寒いから鳥肌になろう」とは決して思っていません。本人が寒いと思っているだけです。寒いと思わなくても、鳥肌が立ってしまうことすらあります。
 これは体の感覚機能が寒さを感知して、それが脳に伝わって、脳が「体を守れ!」と命令を出した為に起こったストレス反応です。いわば、私達の心とは無縁の所(〜体内)で自然にストレスが発生してストレス反応が起きたのです。

 一方、ストレッサーを認識して、本人が解釈したり意味づけたりすることで引き起こされるストレス反応もあります。

 テスト前、不安のあまり気持ち悪くなったり腹痛を起こす人がいます。
 これはその人がテストを嫌なものとか、自分にとって苦手なもの、もしくは自分が勉強不足だから出来ないに決まっているもの、そしてその結果悪い成績に直に結びつくものと「解釈、意味づけ」している為に起きたストレス反応です。
 不思議なことに、これが成績に関係のないただのクイズだと言われたら気持ち悪くならず腹痛も起こらないのです。どちらの場合もテスト問題は同じですし、その問題に解答しようとしていることも同じですが、気分の良し悪しや腹痛が起きたり起こらなかったりしています。
 ただ一つ違うのは、テストに対する嫌な「イメージ」があるかないかです。

 この例から、ストレス反応には心理状態に依存しているものもあることが分かります。この場合、その「もの」に対しどんなイメージを持つか、つまりどんな「解釈」や「意味づけ」をストレッサーに対して行うかで、ストレス反応は大きく変わってきます。

 本人の考えや心理状態に関わらずに、身体のストレス感知によって起きたストレス反応を、「身体的ストレス反応」と呼ぶことにしましょう。
 また、ストレッサーの解釈や心理状態によって引き起こされるストレス反応を「精神的ストレス反応」と呼ぶことにしましょう。


- Next -