「折り紙」のあれこれ        

「折り紙」って遊び?

遊戯折り紙


折り紙とは、紙を折っていろいろな形を表現する技法・遊戯をいいます。また「折るための用紙」のことを折り紙と呼んでいます。


現在、私達が「折り紙」という場合この意味で使用しています。

遊戯折り紙は江戸時代中期に上流階級の間で盛んになり、「折り鶴」「奴」「舟」などの作品がこのころにでてきました。

欄間図絵
『欄間図絵』(1734年)より

千羽鶴折形表紙
遊戯的折り紙についての現存する世界最古の本としては江戸時代後期の1797年発刊の「秘傳千羽鶴折形」があります。
作者は伊勢国桑名長円寺の住職、魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)です。この本には折り紙の代表としての折鶴を、49種類の連鶴の折り方と狂歌入りで書いてあります。

「秘傳千羽鶴折形」
 の表紙

(協力:折紙探偵団)




また1845年発刊の「斯哉等草」(かやらぐさ:何哉等草、加家等草とも書く)は足立一之の作です。
全232冊に及ぶ大部なもので現在の百科事典のようなものです。
そのうちの2冊に遊戯折り紙が数十点(人形、鳥、植物など)記載されています。


江戸時代は遊戯折り紙は「折形(おりかた)」「折据(おりすえ)」と呼ばれていました。
また同じ頃芝居の忠臣蔵の折り方が紹 介されている
「折形手本忠臣蔵」が出されています。


明治時代になり折り紙は、折り物、畳紙、摺紙(たたみがみ)などと呼ばれていましたがやがて折り紙と呼ばれるようになります。

また明治の中ごろ正方形の色紙を束ねたものがおりがみとして売りだされたことから用紙のことも折り紙と呼ぶようになりました。


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