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中継
弱まったテレビ、ラジオ、電話などの電気信号をもとの形を保つよう中継ぎし、次の局または受信者に送ること。また演劇とかスポ−ツ実況を現場から放送局に送り番組を作成ずる場含にも用いる。中継には電話のように不特定の加入者を結ぶ場合と、放送のように一定のルートを経由する場合とがある。前者では中継局でその信号の行先を選択してやる必要があり、直通線や迂回するル―トを組み合わせて経済的な中継網を作っている。後者の場合、日本では電電公社の有線やマイクロ波通信網を利用することが多く、テレビのように系列局があり、時間的に制約のあるものでは、電子計算機を利用して精密な切替えを行っている。国外放送などに使われる短波では、電離層で反射されて遠距離通信も可能であるが、国内で使用されている中波の放送やテレビの電波のような超短波では、直接に電波が届く範囲に送信範囲が制限され、そのため各地の放送局を中継線で結んでいる。
中継装置は、信号をひずみなくもとの信号に戻して送りだす必要があり、ラジオでは特性のよい放送専用線を使用しておもに有線により、テレビではマイクロ波および同軸ケーブルにより中継を行っている。報道,スポーツ、芸能などの中継には、中継現場にマイク、カメラ、音声混合器、増幅器、打合せ電話などを配置し、有線または無線により放送局に伝送する。局外中継がしばしぱ行われる野球場などには、放送専用線が常設されているが、その他の場合は電話線を短期専用したり、設備の完備した放送車による無線中継が行われる。国外ヘの中継には人工衛星または海底同軸ケーブルが利用される。衛星内に送受信機を有し、衛星内で1回増幅して地上ヘ送り返す能動方式がおもに使われている。インテルサットM号系では6000MHz帯の電波を用いて、テレビ12チャンネルまたは電話9000回線を中継することができ、3個の衛星で地球全体をカバーする機能をもっている。国内用として準ミリ波(18〜20GHz)を用いた中容量の人工衛星を研究中である。海底同軸ケーブルは、人工衛星に比べると容皇的には電話数百回線と小さいが、安定性のある重要な国際中継線である。どの場合も使用する中継器は一度故障すると取替えが困難なので、進歩したトランジスター、集積回蹄などの技術により長寿命で信頼性の高い小型のものが使用されている。