by
藤木奈緒子
ヨーロッパでは、環境問題に対して、とても前向きです。
ヨーロッパの中でも、積極的に取り組んでいるドイツでは、1991年に、“包装廃棄物の会費に関する政令”が出され、製造、流通業者に対して、紙をはじめとする包装材の引き取り、分別、リサイクルが義務付けられました。
この政令は、
1)包装は、必要最小限の範囲に制限する
2)可能な限り同一商品位再使用する
3)同一商品に再使用できない場合には、素材的に再製利用する
などが決められています。
また、1994年12月のEU会議により、EU各国が一体になって包装材のリサイクルを進めようとしています。
ヨーロッパでは「リサイクル」は最後の手段といわれています。ビールやジュースはガラスびんで売っています。
使い終わると、洗ってまた使います。何回も使ってもろくなったら溶かしてまた作りなおしますが、平均して40回、最高で100回ほど使われるそうです。
アルミ缶を1回使っただけで溶かすのと、ガラスびんを何回も洗って使うのはどちらがエネルギー的に無駄がないでしょうか。コストがかからないのはどちらでしょうか。
紙は、ビンとは違いますが、包装紙は、なるべく再使用しようと心がけられています。
世界のゴミ焼却場の数を比較してみると、
国名 |
焼却場の数 |
日本 |
1841 |
フランス |
260 |
イタリア |
54 |
ドイツ |
49 |
イギリス |
33 |
オランダ
|
11
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といった具合になっています。
一番、ゴミ焼却所が少ないオランダでは、なるべくゴミを焼却しないようにしています。 オランダのアムステルダム市の場合、ガラスと紙の回収はそれぞれ民間会社に委託しており、コンテナーの借用代、維持管理費、輸送代などを支払っています。
また、紙については、1トン当たり30ギルダ-(約1500円)を分別収集費として委託業者に支払っていますが、ガラスについては、回収したガラスの販売代金でコンテナー借用代などの費用が賄えているそうです。
現在、世界中の国々が、ゴミ問題の対策に心がけています。
ヨーロッパでは、日本よりもゴミの焼却を避けており、リサイクルもエネルギーがかかるので、なるべく再使用をしようという心がけがあります。
スイスでのゴミ処理の仕方についてびっくりしたことがあります。コーンフレークの箱は店で買った時点で、店においてある紙リサイクルの容
器にいれる そうです。
このような、日常的な小さな事から、ゴミ対策を考える必要があります。
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