これを聞いた藤吉郎、やにわに生駒屋から飛び出したものだ。 「おい猿、どこへゆく。」
 蜂須賀の子分が呼びかけたけど、聞こえていても聞こえちゃあいない。 もう、一目散に野辺を突っ走る。
「わしを、使ってちょ!」
 声いっぱいにわめきつつ、かかとで尻を引っぱたきつつ、 信長の馬を追いかけている。

「清洲のとのさまあ、わしを使ってちょ!」
それっきり、鉄砲玉だ。


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