清洲城の大手門まで駆け続け、馬からおりた信長である。 にんまり笑って藤吉郎を見やり、
「よくぞ、ここまでついて来たな。」
 小折村から清洲まで、ざっと4里の道のりなのだ。ひそかに感心している。
「わしを、使ってちょ。わしは城持ち大名に仕えて、まっとうな武士に なりたいのじゃ。」
 ひいひいはあはあ息をあえがせ、藤吉郎は頼み込んでいる。
「城持ち大名はどこにでもおるが、なぜ、この信長に仕えたい?」
「この戦国の世を平定するのは、今川でも北条でも武田でも上杉でもない。 織田上総介信長さまと、お見受けしたからでござる。」
「ほう、なぜじゃ?」
と尋ねられたが、実は、その根拠も理由もない。とにかく野武士で くすぶっているよりは大名に仕えたい一心で、そう口にしたまでだ。
「戦国の世を平定するのは、何故わしなのじゃ。申してみよ。」
と促された藤吉郎、とっさに言うべき言葉が思い浮かばないから、


 
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「天からお告げを聞いたのでござる!」
「・・・わしの才覚で、信長様を天下人に押し上げるからでござる。」