藤吉郎、皆が寝静まった丑三つ時にこっそり商人の蔵に忍び込む。
しかし、この頃の尾張の国はそんなに国が豊かでなかったから、商人の
蔵にも薪がなかった!しかも商人に見つかってしまい、袋叩きにあった!
判断力 −10ポイント
しかたなしに藤吉郎が、あの村この村をたずねまわる。
「よいか。それぞれの家から、一束の薪と、一束の炭を出させてくれ。」
「おやすいご用で。木なら山にいくらでもあります。炭なら、その木を焼けばよいことじゃ。」
こうして集めた炭やら薪やらを、足軽たちがお城へと担ぎこんだものである。
「猿っ、よくやった。」
「なんの。この程度は猿知恵でござる。どの村にも苗木を配っておきました。
木を切るばかりでは山がやせます。」
「なるほど。よし、誉めてとらす。」