2017年11月21日、千葉県内の総合病院にインタビューをさせていただきました。
このページでは、実際に伺ったことをまとめてお伝えします。
感染予防
職員から患者
職員から職員
患者から職員
患者から患者
患者から職員から患者 *この場合、職員に症状が出ないことがある。
上記のような伝播を防ぐ。
標準予防策
感染症の有無にかかわらず、すべての患者に適用する。
=血液、汗以外の体液、分泌物、排泄物、粘膜、損傷のある皮膚(手荒れも含む)に何らかの病原体を持っている可能性があることを前提に行う行動
・手指衛生
日常的手洗い:石鹸でよくこする
衛生学的手洗い:アルコールなどの消毒薬、除菌シートの使用
手術時手洗い
昔:ブラシでこする アルコール
今:つめを切る アルコール
(ブラシで手をこすることで手が荒れることがある。)
手洗いをする5 つのタイミング
・患者に接触する前
・患者に接触する後
・無菌操作をする前
・患者の体内に何かを入れるときは手を消毒してから手袋を着用する
・体液が付着したかもしれない操作の後
患者環境(ベッドの柵など)に触った後
=患者と接するとき、消毒液はいつも身につける。
・個人防護具の着用(マスク、手袋、ガウン、ゴーグル等)
*ゴーグルは採血時
・患者に使用した後の器具の適切な取り扱い(滅菌など)
・鋭利なもの(針、メス)の適切な取り扱い
針は使用後、カバーをつけずに厚さの厚い箱に入れる。
・咳エチケット(咳のある職員、患者、面会者はマスクを着用)
【インフルエンザシーズンはポスターで啓発】
・インフルエンザの疑いのある面会客の待合室は、一般の待合室と別にしている。
経路別予防策
・接触予防策…手袋
・飛沫予防策…マスク(患者の場合、距離を離す)
・空気予防策…飛沫感染と同じ
患者を個室に収容する
1.患者から患者の伝播の可能性のある感染症の患者
2.感染に弱い患者
*患者の経済的負担を減らすために個室代は取らない
特別な環境での処置
集中治療室
気道、尿道、皮膚に管が入っているので、管を通じて病原体が入りやすい。 =手洗い、滅菌手袋、マスクなどの着用
手術室
無菌が必要 =より厳重な手洗いと滅菌手袋、防止、マスク、滅菌ガウン(手術着)の着用
*長時間(3 時間程度)の手術の場合、途中で再度手洗いをして滅菌手袋を交換する。(湿気がたまり、菌が繁殖するのを防ぐ)
言葉の定義
滅菌
病原体をすべてやっつける。
・高圧蒸気滅菌:2 気圧、121 度
・ガス滅菌(エチレンオキサイドガスなど):熱に弱いもの
・放射線:プラスチックなど(注射器など)
消毒
多くの病原体をやっつけられるが、残る病原体もある。
・煮沸:種類によって効果のない病原体がある。
・消毒薬:種類によって効果のない病原体がある。
*生態に毒性のあるものは、生態に使えない。 (アルコールで手が荒れる人など。)
抗菌薬の適正治療
・広域抗菌薬と狭域抗菌薬の選択
・ 抗菌薬開始時に細菌培養を行い、感染症の原因に案っている病原体を特
定する。(届け出る)
・特定された病原体に効くなるべく狭域の抗菌薬を選択する。(変更する)
・だらだら使わない。(治っていない。効果ない)
*厚生労働省がチェックしている
多剤耐性菌
・多くの抗菌薬が効かない。(広域抗菌薬も効かない。)
広域抗菌薬は菌の手助けをする場合がある。他の菌が残ることがある。
・感染症が発症すると、治すことが困難になる。
感染(保菌)だけでは、(感染症を発症しなければ)問題ない
感想
普段僕たちがあまり見ることのできない、病院の一部を見ることができ、貴重な体験をさせていただきました。僕らが普段、感染症対策として行っていることといえば、日常の手洗
い・うがい、アルコール消毒などですが、やはり病院というだけあって、いろいろな対策方法があることに再度驚かされました。この体験を将来につなげられたらいいなと思います。
インタビューをさせていただきありがとうございました。
改めまして、様々なことを教えて頂き、ありがとうございました。