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実際にアレルゲン配慮食品をたべてみました

「共生するには」で扱った社会の配慮例で、イトーヨーカドーの一部の店舗にアレルゲン配慮コーナーがあることを掲載しました。
私たちは、それを検証するために実際に学校帰りにイトーヨーカドー湘南台店に寄り、置いてあった全てのアレルゲン配慮食品を買い求め、メンバーで手分けして試食してみました。
ただし、幼児用のアレルゲン配慮食品は一部、試食しました。グルテン対応食は、除きました。

このページの画像は、クリックすると拡大表示されます。

鮭ふりかけ -永谷園

外装はこのようになっています。表には、主要なアレルゲン6項目が含まれていない旨が書かれています。

裏にそれ以外のアレルゲンについて書かれています。大部分は「―」という、含まれていないことを示す表記ですが、さけの箇所のみ「〇」という、含まれていることを示す表記でした。また、えびとかにの箇所には「※」とあり、表の下にコンタミネーションの注意喚起がなされていました。可能性表示が禁止されているので、このような遠回しな表現になっていると思われます。
また、「本商品の麦芽糖は、小麦由来ではありません」という表記からは、小麦アレルギーの方をより安心させるための配慮が伺えます。

成分表
成分はこのようになっています。
盛付
ごはんに盛り付け試食しました。

感想・考察

塩味が効いている上に鮭の香りがストレートに伝わってきて、食事がすすみました。味が一般のふりかけとさほど変わらなかったので、もしかしてアレルギー配慮コーナー以外の場所で売られている一般のふりかけにも、主要なアレルゲンが含まれていないものがあるのではないかと思いました。(高1・M)

完熟トマトのハヤシライスソース -ハウス食品

外装はこのようになっています。

上部に大きく特定原材料である7項目が除去されている旨が書かれています。

裏に特定原材料と特定原材料に準するものの27項目のうち、豚肉のみ含まれている旨が書かれています。

アレルギーの方々への配慮や気遣いがされていると見られたものを紹介します。
一つ目は、箱の側面に書かれてあったレシピです。主要なアレルゲンであり罹患者も多い卵アレルギーの人に向けたレシピが載っていました。

二つ目は、「本品は特定原材料7品目を使用しない専用ラインで製造しています。」です。コンタミネーションの注意喚起を書いてある商品はよく見ますが、このようなコンタミネーションに注意する必要がないことがそれとなく書かれていました。

成分はこのようになっています。同じメーカーのアレルゲンが含まれている一般の「完熟トマトのハヤシライスソース」パッケージと比較すると、小麦粉がコーンスターチや米粉に代用されていると見られます。

裏に書かれてあった作り方の通り、玉ねぎと牛肉を追加しハヤシライスを作りました。

感想・考察

全体的に甘みが強い気がし一般的なハヤシライスと比べてパサパサしていた印象でした。アレルゲンを除いた料理を作るのは大変なんだなと思いました。(高1・M)

シチューミクス(クリーム) -ハウス食品

外装

特定原材料7品目不使用シリーズという言葉とともに、7品目が大きく表示してあってとても分かりやすいパッケージでした。
「アレルギーを持っている人が食べる」というよりは「アレルギーを持っている人も持っていない人もみんなで食べる」というコンセプトが「家族みんなでおいしく!」に込められていると感じました。

工夫

小麦粉の代わりに米粉が用いられていました。普通のクリームシチューでは牛乳や生クリームを使いますが、この商品はおそらくコーンスターチや乾燥マッシュポテトがとろみを出しているのではないかと思います。
また、ハウス食品のサイトではこの商品を使ったシチュー以外のレシピも公開されていて、アレルギーを持っていても食事を楽しめるようになっていました。

作り方

具材を炒めて鍋で煮込み、シチューの素を入れて簡単に手早く作ることができました。固まったルーではなく粉末状だったため、少しずつ入れて溶かす工程が必要でしたが、完成したシチューは見ただけでは普通のシチューと変わりません。

感想・考察

各々がアレルゲン配慮食品を買う時に、このクリームシチューは牛乳が入っていないからおいしくないに違いない、と全員から敬遠されていました。しかし、これを家族で恐る恐る食べたところ何の変哲もないクリームシチューそのものでした。水だけでなぜこんなにクリーミーで濃厚なシチューになるのか分かりませんがとても驚きました。アレルギーを持っている人だけが別料理を食べて肩身の狭い思いをする時代ではなく、みんなで通常食と変わらない味のアレルギー対応食を食べられる時代になってきているのは素晴らしいと思いました。(高2・N)

バーモンドカレー -ハウス食品

外装はこのようになっています。

上部に大きく特定原材料である7項目が除去されている旨が書かれています。

裏に特定原材料と特定原材料に準するものの27項目のうち、バナナ、豚肉、りんごが含まれている旨が書かれています。また、原材料表示も書かれています。

ハヤシライスと同じく、「本品は特定原材料7品目を使用しない専用ラインで製造しています。」という表記があります。

普通にカレーを作るように調理しました。通常のバーモンドカレーと異なり粉末状のルーなのが興味深いです。

味は、給食で出てくるカレーといった感じでした。
多少通常のものと味は異なりますが、パッケージに書いてある通り「家族みんなでおいしく食べられるようなカレー」でした。(高2・F)

それいけ! アンパンマンカレー ポーク甘口
-永谷園

商品外装

写真のように、表の外装には「特定原材料の内6種が除去されている」「香料着色料不使用」「化学調味料不使用」「牛に関わる原材料不使用」という趣旨の表示が書かれています。また同じく、裏の外装には「特定原材料と特定原材料に準ずるものから豚肉のみを使っている」と示す表と、「本商品の加工でんぷんはじゃがいもを用いている」という注意書きが書かれています。

商品の工夫

上の項で書いたように、一目で重要な情報が目に入り、手に取り裏を見ることで更に詳細な情報を手に入れることができる、消費者に優しい作りになっています。また「この成分が入っている」とのみ表記せず、「この成分は入っていない」と表記を加えることで、消費者が安心して口に入れることが出来るようになっています。

感想・考察

どれだけ商品配慮が優れていても、この商品が不味い食品では意味がない。ということで12歳の妹と一緒に食べてみました。まず作ってみた感想ですが、1分の湯煎のみ、と拍子抜けする程に簡単なものでした。お湯を沸かして湯煎して盛り付けて、と合計でも5分程もかからなかったと記憶しています。次に、食べてみた感想ですが、口に入れてまず、味が非常にしっかりしていることに驚きました。原材料の制限が多くあるにも関わらず、普通のレトルトカレーに勝るとも劣らぬ美味しさでした。商品のメインターゲットであるアレルギー持ちの子供だけでなく、その食事を作る親まで食べられるように、そんな配慮をこの商品から感じました。(高2・T)

1歳からのケチャップソース -オタフクソース

外装はこのようになっています。

上部に大きく特定原材料である7項目が除去されている旨が書かれています。また、着色料や保存料を使用していない旨も書かれています。

裏に特定原材料と特定原材料に準するものの27項目が含まれていない旨が書かれています。また、原材料表示も書かれています。

商品のボトルです。通常のケチャップよりも小さいサイズになっています。

スクランブルエッグにかけて試食しました。普通のケチャップよりも、トマトの味が濃く、ドロドロしていました。普通のケチャップよりもおいしいという人もいるかもしれないほど、素材の味が生きていておいしいケチャップでした。
パッケージに「一歳から」とも書かれていて、幼児向けの味付けだと予想していたのですが、家族みんなで使うことができるような甘口でおいしいケチャップでした。(高2・F)

1歳からのお好みソース -オタフクソース

外装はこのようになっています。

上部に大きく特定原材料である7項目が除去されている旨が書かれています。また、着色料や保存料を使用していない旨も書かれています。

裏に特定原材料と特定原材料に準するものの27項目が含まれていない旨が書かれています。また、原材料表示も書かれています。

普通のお好みソースとの比較です。左がアレルゲン対応のもので、普通のお好みソースよりも小さいサイズになっています。

お好み焼きにかけて試食しました。普通のお好みソースよりも甘みが強く、好みが分かれるかもしれません。
この商品は、離乳食が終わった幼児の味覚にも配慮してアレルゲン対応や着色料、保存料の不使用などをしているそうです。
実際にこのソースをつけて食べた後、普通のお好みソースをつけて食べてみたら、味が濃く感じました。このように、幼児の味覚にも配慮している点が自分の舌でわかりました。(高2・F)

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