アイディア発想法

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このページの目次
アイディア発想法の概略
背景知識や経験
最後の1ピースをどう埋めるか
発想支援
どう発想するか
恐怖の克服
発想支援
煮詰め方
提案
参考ホームページその他
英語版へ
子供用へ
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アイディア発想法の概略 ページの先頭へ

 アイディアをひらめくには、経験に裏付けられた背景知識の蓄積が必要です。アイディアの性質上、アイディアや、ひらめきというのは、一般的には「ふと」という形容がつきます。そのふっとひらめいたというのは、アイディアをひらめく人の実感としては正しいものです。
 しかし、客観的に見ると、本当にふとひらめくことのほうが少ないのです。ジグソーパズルで例えるなら、左上の状態にあったアイディアは、背景知識の蓄積により、右上くらいになるかもしれません。しかし、左下の最後の1ピース以外まで埋められたパズルの状態になるまで、ほとんど誰も気付きません。そしてそのアイディア、つまり、パズルの例えで言うならばピースをどう回転させるかに気付いた瞬間に、最後の1ピースは埋まり、右下の状態になりふとひらめいたという気持ちになるのです。
(環境によっては、パズルの画像が縦一列に並ぶかもしれません。そのときは、左上を一番上、右上を上から2番目、左下を下から2番目、右下を一番下と読み替えてください。)
バラバラのジグソーパズルかなりできているジグソーパズル
あと1ピースでジグソーパズル完成ジグソーパズル完成品

背景知識や経験 ページの先頭へ

 一枚一枚のピースとなるのが経験や知識です。コンピュータの知識がない人に、プロキシサーバー(データを保管するサーバ)の新しい方式のアイディアを出せなどといわれても出るわけがありません。このような場合に知識が必要になってくるわけです。大事件が起こったとき、警察に、多くの手紙が舞い込んできます。その中には「○○が犯人ではないか?」というものも多いそうです。これも、ひらめきの一種です。しかし、プロの警察官によると、このようなひらめきは、経験に裏打ちされていないただのにすぎず、あまり役には立たないそうです。このように、有用なアイディアには、経験に裏打ちされた知識が必要となります。それを「感性」というのでしょうか。今後の教育では、この「感性」を育てることが大切になってくるのではないでしょうか? 

 

最後の1ピースをどう埋めるか ページの先頭へ

 ほとんど完成に近づいていても、最後の1ピースになるまでは、だれも気付くことがありません。たとえ気付くことがあったとしても、頭の中で「これは駄目なアイディアだ」と自己否定してしまいます。では、どうやって最後の1ピースを埋めるやり方に気づくことができるのでしょうか。
 その際に効果的なのが、有名な「気分転換」です。なぜ、気分転換が必要かというと、アイディアをひらめこうとしているとき、頻繁に、パズルの1ピース1ピースしか見えなくなってしまい、そのつながりが見えてこないからです。直接は関係ないことを考えることで、客観的につながりを見られるようになります。  

発想支援 ページの先頭へ

  発想を支援してくれるグッズに、日記帳があります。パソコンソフトの日記帳がお勧めです。スタートアップに登録して、毎日それにアイディアや、新しく知った知識疑問、見た、聞いたジョークなどを書き溜めます。それを週末にでも何日分かを読むことで、単発的な発想や知識がつながりを持つようになります。

どう発想するか ページの先頭へ

必要は発明の母というように、どうしたいのかの見通しを描いた上でHow(どのようにそれを行って行くのか)について悩むこともあれば、What(何について)について、つまりどう見通しを描けばいいのかを悩むこともあります。後者の場合は、大きさや長さや重さ、強度や量を変えるとどうなるかを想像したり、動きをつけたり、デザインを変えたり、音や匂いを付け加えたり、触覚をかえるとどうなるかを想像したり、入れ替えたり、くっつけたり、逆さにしたりするとどうなるかを想像したり、意味付けを変えてみたりするなどが効果的です。そのときには、ステレオタイプを捨てることが重要なのですが、自分のよく知らないこと、本分でないこと、聞きかじっただけのことでは、ステレオタイプにはまりがちです。だからこそ経験に裏づけされた知識が重要なのです。

恐怖の克服 ページの先頭へ

  アイディアを発想する際には、自分のアイディアが馬鹿らしいのではないか、無意味なのではないかを考えることは無用です。それは、アイディアを出した次の段階で考えることであり、アイディアを生み出すことの恐れがアイディア発想を妨げます。特に、ブレーンストーミングなどで、アイディアを出そうとしてもなかなかでない理由に、他人に笑われるのではないか、否定されるのではないかという恐怖心があります。ブレーンストーミングでは、アイディアを出すために、相手の言うことを否定せず、それをたたき台に発展させることをルールにする必要があるのではないでしょうか。ばかばかしい意見をばかばかしいと考えず、自分の意見として出す、そして、批判せず、受け入れる雰囲気が最も大切です。会議で全員が反対した商品がヒットするということもあるそうです。もちろん、その後で、出たアイディアをコストなどの現実的な面から再検討する必要のあることは言うまでもありません。 

 

図案化、文字化、具象化 ページの先頭へ

 言葉で抽象的に話すことは、高度な知識のある人や、自分の専門領域、そしてごく一般的な事であれば可能でしょう。しかし、新しいアイディアは、一般人にとって身近なものとはいえないでしょう。そのためにも、自分のアイディアを、文字で書いたり、それを線を引いてつなげたりして図案化具体化する必要があります。これをすることで、自分のアイディアを煮詰めたり、他人と相談することが容易になります。

 

煮詰め方 ページの先頭へ

 アイディア、ひらめきは、ひらめいた瞬間はナイスだと思っても、もう先に誰かが具体化をしていたり、特許を取っていたり、技術的にまだ不可能だったり、それを作っても役に立たなかったり、金銭的に無理だったりなど、問題点が出てくることが多いでしょう。
 このうちの先行者がいる場合と、役に立たない場合はあきらめるか、より良いものを考えるしかありません。しかし、技術の問題や、金銭の問題であれば、打つ手が考えられます。 
 一つ目は、特許を取得する方法です。しかし、面倒くさいですし、お金がかかります。実用新案も、受理されればほとんどが登録されますが,これもお金がかかります。
 アイディアでもうけることを目的とせず、夢をかなえることを目的とするのであれば、「夢の種」への登録があります。このサイトでは、ひらめきを、ひらめきの段階で公開し、深めながら実用化を目指しています。アイディアニーズがあれば、金銭の問題は、ほとんど解決するでしょう。「絶対に不可能」だと思われたアイディアが実現する時代です。他人が投げたアイディアも、一部分を変えるだけで現実化するかもしれません。あきらめないことが重要です。

提案 ページの先頭へ

 我々独自のアイディア開発法であるOM2法を提案します。それは、メールによる対話を中心にアイディアを膨らませるという方法です。OM2法は、松尾、森谷、岡が提案する発想法という意味です。これは、二人以上の人で行います。まず、アイディアについて、自分の考え、資料、そして、関係ない事を含めてグループ全員にメールを出します。メールは、同胞メールとします。メールを受け取った人は、そのメールを引用しながら、自分の考えを書くのですが、ここで大切なのが「ところでひらめいたのですが」です。つまり、メールを読む際に、出したいアイディアは頭の中に潜在的にあるわけですから、関係のない場面や、メールの中の1フレーズ、それがアイディアを刺激して、「ところでひらめいたのですが」が生まれます。これを育てる事で、アイディアは生まれます。 その元になるフレーズを生む為には、
(1)アイディアについて良く知ること(背景知識
(2)アイディアと関係のないもろもろを良く知ること(雑学
(3)考えを「発展し過ぎだ」と思われたり「荒唐無稽だ」と思われることを恐れないこと(恐怖心の克服
(4)どんなに荒唐無稽なアイディアでも、良い所を見つけて評価し、その上で欠点を指摘すること(煮詰める
です。(4)の欠点の指摘は、信頼関係が形成された後がより効果的です。現代版ソクラテスの対話を試してみてください。この「プロジェクトE」はこのような考え、方法で形づくりました。もちろん、メールのみならず、必要に応じて、郵送やFAX、電話などを使用しました。とにかく、関係のあるなしに関わらず情報を提供しあうことが新しいアイディアを生みます。

参考ホームページ、その他

リンク集に登録済松田道雄先生・牧野呂蘭先生・松尾剛行「夢の種」
<http://page.freett.com/wock/index.html>

2001(2001年3月)

リンク集に登録済Creative System研究会様「Creative System 研究会」
<http://create.mag.keio.ac.jp/>

2001(2001年3月)


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