TOPIC3-1.世界各国の難民

3.洪水・干ばつ・地震などの環境災害

「洪水・干ばつ・地震などの環境災害」によっても、毎年ますます多くの人々がすみなれた土地を離れることを余儀なくされています。 しかし、こういった災害は単なる天災にすぎなくありません。発展途上国で多く見られる人口の急増に伴って、土地が過剰に耕作され、森林が伐採され、干ばつや洪水に見舞われやすい国土になってしまったり、政府が、食糧生産を促すことを目的とした農業政策が失敗したことが、自然界の環境をより災害に脆弱なものに変えつつあるようです。
「アフリカの角」(アフリカ大陸の北東部。エチオピア、ソマリア、ジプチ、スーダンなどをさす)で起こった飢饉が引き金となって、約1000万人近い人々が流浪する大量移動が起こりました。移動は、国内にとどまるものと国境を越えるものと両方の動きが見られました。スーダンだけでも、少なくとも150万人が食糧を探し求めて故郷を離れました。スーダンの西部に点在する小さな町の人口は過去2年間で4倍にも膨れ上がりました。スーダン国内からと隣国のチャドから飢饉の犠牲者が大量に流れ込んできたためです。さらに、1984年始めから30万人のエチオピア人がスーダン東部に入りこんで、すでにそこに住みついていた50万人のエチオピア難民に加わりました。


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