TOPIC3-1.世界各国の難民

4.経済の開発・拡大による迫害
開発計画関係者や政治家、事業家たちは、しばしば、昔から住んでいた土地利用者を、厄介者で、経済成長の妨げになるものとみなします。まさにその時に、「経済の開発・拡大による迫害」が起こるのです。人口の大多数を占める農民たちは土地を離れるよう言い渡されますが、そうでなければ強制的に追い立てられてしまい、ついには、難民と化してしまうのです。
こういった事態は、第三世界のあらゆる地で起こっており、イデオロギーを問わず、どんな国であっても引き起こされていることです。「サバイバル・インターナショナル」というNGO(非政府組織、民間団体)によると、インドに住む200万人の部族民の人たちが、水力発電プロジェクトによって土地を追い立てられそうになっています。ナミビアのカラハリ砂漠では、南アフリカ共和国からの観光客誘致を狙った国立公園計画の用地をあけはらうため、先住民のプッシュマンが自分たちの用地を乗っ取られようとしています。エクアドルのアマゾン地方では、先住民の部族が営利企業と新しい入植者によって土地を追い出されつつあります。


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