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国際飢餓対策機構(FHI)は「世界に広がる飢餓の終結を目指す」というビジョンを掲げています。1981年インドシナ難民救援を契機に活動を開始しました。以来非営利の国際民間援助団体のFHI及びFAO・WFP・UNDP・UNICEF・UNHCRなどの国連の諸機関などとの密接な協力関係の中で、東南アジアをはじめ、中南米、アフリカ諸国の飢餓と貧困に苦しむ人々のもとにボランティアを派遣し、緊急援助、自立開発援助、学校教育援助など、世界的規模の活動を推進しています。そのようにして、飢餓の終結は達成可能な目標であるという確信を明確に表現しているのです。
難民の流出は必ずしも予測できるものではありませんが、経済・政治が安定した状態では難民が発生しにくいことは事実です。
アジアや中南米地域で難民問題が次々と解決しているのも、情況の好転によるものとみられます。「飢餓」の解消には「貧困」の解決が必要なのです。大学ではなく小学校を、ハイテク機器をそろえた大病院ではなく村の診療所を、高速道路ではなく下水処理施設を等、貧困層の人々の日常生活に直接影響を与える援助を必要としているのです。貧困層の人々に行き渡る援助こそが本当に求められている援助なのです。つまり、政治家が作り出す世界で暮らすのではなく、政治家を通して創られた世界に暮らせる世界が理想です。「貧困の無い世界を創ろう」という市民の声を政治に届けることができれば、それは民主主義への大きな一歩ではないでしょうか。
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