地震雲 | ||||||||||
地震年表 |
地震の前には、変わった形の雲が現れることがあります。この地震雲が発生する理由も、電磁波で説明することができます。 雲ができるしくみ 雲ができるために必要なものは何でしょうか?雲は水滴の集まりですから、当然水は必要です。では、水さえあれば雲はできるのでしょうか?実は、水だけでは雲はつくられません。雲ができるためには、水のほかに「核」というものが必要です。核とは、たとえば煙のような小さな粒子のことで、これを中心に水が集まり、雲ができるのです。 少しわかりにくいかもしれませんが、この現象は私たちが「飛行機雲」で日常的に見ています。飛行機雲は、飛行機のジェット燃料の燃えかすが核となって飛んだ後にできる雲です。また、水不足のときに雨を降らせるため、煙を上げたり空に特殊な大砲を撃ち込んだりすることがありますが、これも上空に核となるものをばらまいて人工的に雲をつくり、雨を降らせようという試みです。 地震雲のできるしくみ 地震雲発生のメカニズムは、地震発光のそれとよく似ています。まず、地震が発生する前、震源付近の岩盤からは電磁波が出ます。この電磁波によって空気中を漂っている電子は力を受け加速されます。そして、充分な早さになってから原子に衝突すると、電子は原子核の周りを回っている電子をはね飛ばしてしまいます(地震発光では、原子核の周りの電子は完全にははね飛ばされないとなっていましたが、より大きなエネルギーを持った電子がぶつかれば完全にはね飛ばされることも当然あり得ます)。すると、電子を失った原子は電気のつり合いがとれなくなり、全体としてプラスの電気を帯びます。このような、プラスやマイナスの電気を帯びたものは、原子とは呼ばれず「イオン」と呼ばれます。実は、イオンも水滴の核となることができるので、煙などと同じようにイオンを中心にして水滴ができ、雲が発生するのです。このようにして、地震雲は発生すると考えられています。
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