平織(ひらおり) 経緯糸が一本おきに浮き沈みして形成されたもので、織物のなかでは一番単純なものです。しかし、単純なもの程使われる糸の質、撚りの強弱、太さの違いでさまざまに名称が異なる織物があります。
中国の平絹の名称
縵、繪、練、紬、等。
『かとり』   細やかな平絹
『あしぎぬ』  いくぶん粗い平絹 紬
『つむぎ』 真綿から紡いだ糸で織った平絹
日本独特の平絹
生絹 『きぎぬ』 精練されていない絹糸(生糸)を経緯糸に用いて平織したもの
練緯『ねりぬき』経糸に生糸を、緯糸に精練された糸(練糸)を用いて平織したもの
海気『かいき』 先染めした練糸を用いた緯糸に引き揃えた太糸を織り入れた平絹
縮緬『ちりめん』強く撚った糸(強撚糸)を使った織物
浮き織
平織を組織する経糸または緯糸を部分的に地から浮き上がって模様を形成する織物。平織を織り損じて小浮きした浮き糸の偶然の効果 でできた織り方だといわれている。


 

 

 

平織

綾織

繻子織