古文とは?

「古文というのはなんですか?」
ここでは、そんな疑問を持ってしまった方へ、
「古文とは何であるか」をズバリ説明してみたいと思います。

て何

◎古文とは

「古文はどんなものなんだろう」と考えてみても、古い文、であろうということは分かりますよね。
つまり、現代文とは違うから古文、とも言えるわけです。

実際には、どの程度昔の文章、文法であったかというと、『平安時代中期』ぐらいから、江戸時代などの比較的近世でもOK。このベースとなっているのが、平安時代中期頃なのです。

平安時代?
『なくよウグイス平安京』、でおなじみですよね。794年(今は西暦2000年代ですよね。)、平安京に遷都(都を移すこと)した頃からの時代です。
藤原氏など、貴族の力が強まって、摂関政治などが始まったり、遣唐使(中国の方へ文化を習いに行くこと)を廃止したことによって、華やかな国風文化がつくりあげられました。
このときに、仮名が誕生したと言われています。ので、古文は平安時代、その中期頃に発生、定着していったといえるのです。

◎古文と現代文との違い?

古文も、現代文とは文法、言葉の扱い方、観点が違う部分があるとはいえ、果たして古文と現代文とは全く違う世界のものなのでしょうか。

そんなことはありません。現代文とは、古文が日本語の歴史の流れを受けて存在している物です。
つまり、現代文は、古文が長い年月をかけて変化してきた変化系ともいえる物です。大変な時代の差こそ有っても、同じ日本語として考えても良いわけで、この点では英語ほど世界の違うものではなく、よってそれほど難解に考えずとも大丈夫。(英語よりも簡単だということ!)

同じ日本語なのです。少し昔だったか、そうでないかの違いです。そして、現代文と古文とで、長い年月を隔て生まれた違いと言うのは、ずばり単語や文法です。
文法というのは、どうしてこの言葉がこの形になるのか、とか、強い意味を持った文章にするためにどう何が変わるのか、といったことです。現代文に慣れ親しんでいる私たちは無意識に(考えずに)意味のしっかりした文章を作ることが出来ますが、しらない言葉、言語ではそれを勉強しなければ文章を作ること、また読み取ることも出来ません。何故って、意味が読み取れなければ何も分かりませんよね。
だから、この単語と文法を勉強して分かるようになってしまえば、現代文と同じルールもあるわけですし、古文はぐっとあなたに近いものになってくれるというわけです。

 

◎なぜ古文を学ぶのか?

古文について調べていくうち、古文についてこんな風に書いてある本に出会いました。(長いのでそのままは使っておりません、したがって引用はしていません。)

『古文とは、はるか昔に生きた人々が作り上げた文化、その遺産ともいえるべき今には無いその時独自の文化を、現代という未来に向かっている社会の中で、私達が正しく学び受け継ぎ、それに伴いこれからの文化を形成するに当たってそれを糧とすることの出来るものである。』

私はこの文章を読んで、感動してしまいました。はるか昔に生きた人々が、日本独自の国風(くにがらのこと。日本はどんな国?)を作り上げていく中で発生した古文は、これから私達が生きていく社会の中での糧(かて、それを形作る何か)にも出来、そしてそれは受け継がれるべき物であると。そういうことなのです。
確かに古文は日常私達が話す現代文ではなく、理解するにはその決まり、つまり文法や特別な単語を覚えていかなくてはなりません。そしてそれは、普通に生活していく上では実はたいして必要な物でもなく、言ってしまえば無くても生きていけますよね。

でも古文を勉強することが義務教育の中にも含まれているのは何故かというと、それは先人達の作り上げたものを、現代に永久に消えてしまわないように、そのなかで作られたすばらしい作品らに触れ、そうして受け継いでいくことがとても大切だからなのです。

このHPでは、古文の本当に基本的な文法事項(文法事項について詳しく勉強してみたいという方は中学生向けのページの中の文法学習を参照してください。)、単語などしか扱っておりませんが、古文の魅力について出来る限り伝えられたらと思いコンテンツを作成しています。どうか他のコンテンツにも是非目を通していただきたいと思います。

そして、古文と友達になりましょう!


では、一寸法師読解に向けて、一寸法師についてもう少し勉強してみましょう。

一寸法師って何?