古文の読み方

古文を読んでみると、現代文では見られない言葉の使い方がされていますよね。
そのおかげで古文の読み取りが不十分になってはいけません。
ですので、古文の読み方のルールをここでは勉強しましょう。

て何

現代仮名遣いと歴史的仮名遣い

平安中期の発音を基準にした仮名遣いを、『歴史的仮名遣い』といいます。
その用いる仮名の中には、「ゐ」や「ゑ」のように、現代仮名遣いでは用いられない物が有るのです。

古文は日本語の大元として現代語と同じ日本語には変わり有りませんが、現代文とは違うから古文。
だからその読み方のルールを覚えなくては、古文を読めるようにはなりません。
覚えることは多くは有りません。難しくはありませんので、さくっと古文の文章が読めるようになってしまいましょう!

発音と仮名の違い

仮名と、発音に違いが有るのは、長い間に発音が変化してきてしまったためという原因が挙げられます。つまり、言い易くするために、略されている物もあり、そのため古文をそのままで読むことが出来なくなってしまったというわけです。

少し違うのですが、現在でも、例えば「い抜き」の表現として、「話している所です」と言うべきを「話してる所です」なんて言いますよね。
ほかにも、「してしまう」を「しちゃう」、など似た省略化される言葉は沢山有ります。
そんな状態の言葉が古文の時代にも、発生し、そのうち省略されたかたちの方が定着し、現在に至る、ということ。
よって、古文を『現代仮名遣い』に直して読む必要があるのです。ではルールを覚えていきましょう。
 

1) 
「ゐ・ゑ・を」→「イ・エ・オ」
こういう字、見たことはありませんか?「を」で「お」と読ませるのはよく使われます。
例)ゐる→イル ゑみ→エミ をのこ→オノコ
*一寸法師でも、「ゐ」や、をのこ、という表現は出てきます。
「ぢ・づ」→「ジ・ズ」
音は同じですからあまり違和感は無いと思います。
例)ふぢ→フジ よろづ→ヨロズ
*よろづ、も一寸法師に出てきていました。
「くわ・ぐわ」→「カ・ガ」
不思議な感じがしますが、まあ大丈夫でしょう。
例)くわんねん→カンネン ぐわん→ガン 
2) 
語中・語尾の「は・ひ・ふ・へ・ほ」→「ワ・イ・ウ・エ・オ」
例) おはする→オワスル 問ひ→問イ 言ふ→言ウ まへ→マエ かほ→カオ
*一寸法師では、おじいさんを、「おほじ」→「オオジ」なんて表していますね。
*「あはれ」→「アワレ」もそうです。
3) 
  「アウ」→「オウ」
例)ようす→ヨウス
*古文版の一寸法師のルビには、「宰相殿(さいしやうどの)」となっていますね。
*これは上の理由からです。そして、読みが「さいしょうどの」となるわけです。
「イウ」→「ユウ」
例)うつくしう→ウツクシュウ
「エウ」→「ヨウ」
例)てうし→チョウシ(銚子)

…と、まあこんな風になっています。でも読み方・読み取りは、学習していくうちで必須なものですし、だんだん古文に慣れていくことによって上達する物です。
ですので、「こうだ」、と漠然と知っていれば大した問題は無いと思います。

「あはれ」、「悲しひ」・・・古文らしくて綺麗な言葉ですよね。
また、上の「チョウシ」が「てうし」になるのは少し不思議な感じがしますが、つまりは古文の世界では「蝶々(ちょうちょう)」のことを「てうてう」と書くということになります。

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