Roast

焙煎



コーヒーの味の八割は焙煎で決まってしまうといわれるほど、
コーヒーをおいしくいれるために大切なのが「焙煎」です。


焙煎によって淡緑色の生豆が日常私達がなじんでいる茶褐色の豆に変化します。
上手な焙煎とは、豆の持つ香り、酸味、苦味
をうまく引き出すことをいいます。



焙煎で大事なことは、豆の外側も内側も煎りムラなく均一に焼き上げるということです。
まず火力によって生豆の水分を上手に抜きますが、
この過程を急ぎすぎるとムラ焼けを起こし、
コーヒーに渋味やえぐ味が出てしまいます。

上手に煎りあがった豆は、大きく膨らんでいて表面にしわがなく、光沢があって均一です。


コーヒー豆はそれぞれに持ち味があります。
その豆の個性を最大限に引き出すように豆を焼き上げることが、
焙煎のねらいといっても過言ではないでしょう。

ローストを行うには熱源と器具が必要です。
熱源にはガス、電気、炭火、薪などが使われます。
器具は焙煎機といい、モーターのついた自動式がほとんどです。


身近で少しずつ作ったりすることもできます。
フライパンか中華鍋を使用しても煎ることができるんです。
この場合は、休まずにあおらなければならないため、
煎りムラが出てあまり上手に焙煎できないため、
むしろ手網煎り器のほうがムラなく煎り上がります。


煎った豆を見ると、片面が平らでもう片面が丸くなっています。
絶えず回転させながら熱源を当てないと、
芯まで熱が通らなかったり、
煎りムラが生じたりしまいます。



生豆からローストを始めると少しずつ色がついてきて、深煎りするほど苦みが増していきます。
反対に、色が薄い浅煎りは、苦みが少なく酸味があります。
この相互関係を知っておけば、味のバランスと自分の好みを知ることができますね。




この表は、ごく一般的に言われているコーヒー豆のロースト段階とそれぞれの特徴をまとめたものです。

ライト

ごく浅煎り

シナモン 浅煎り。酸味が強い。
ミディアム 中煎りの浅め。一般にアメリカン・タイプと呼ばれるのは、このあたりまで。
ハイ 中煎りのやや深め。酸味は減り、苦味を少し感じる。
シティ 中煎りの深め。酸味、苦味ともに安定した味。
フルシティ やや深煎りで、表面には脂肪が出てくる。酸味がなくなり、苦味が増してくる。
フレンチ 深煎り。苦みは強く、カフェ・オ・レにも向く。
イタリアン さらに深煎り。炭化し、苦みだけになってくる。

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