The Tree of Coffee[コーヒーの木]
コーヒーの木はアカネ科の常緑樹。
コーヒーは自花受粉で結実し、木が1本でも果実はできます。
花は白くてクチナシに似ていて、ジャスミンのような香りがほのかにします。
開花期の過剰の雨は受粉に悪い影響を及ぼすとされています。
そして、サクランボに似た真っ赤な実が。
この実の種子がいわゆるコーヒー豆です。
コーヒーの木は、植えてから5年目より収穫は安定。
ただしカトゥアイなどの3年目から安定的な収穫を見込める品種も存在します。
経済的には20〜30年間の収穫が可能ではありますが、
木が大きく育つ(野性だと約8m)ことで果実の採取は困難な仕事となってきます。
また古い枝の根元はしだいに結実しなくなり、
根からの距離が遠くなることで全体的にも小粒となるため、15年目くらいで再生を行います。
再生の方法もいろいろあるようですが、一般的には幹を切り戻し(カットバック)、新芽を出させる。
落花後、子房は半年間の成長を続けて、1センチほどのまるい果実に成熟するのです。
収穫の方法はさまざまで、成熟したものを手で摘み取る、枝から葉ごとしごき取る、
落ちたものを拾う、手でたたき落とす、農業機械で収穫するなどがあります。
最近では樹木ごと根元から刈り倒してしまう方法もあるとか。
[生育条件]
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@年間の平均気温:15〜30℃(最適20℃)、 A年間降雨量:1,500〜1,600mm →@、Aいずれも年間を通じて平均的で、年ごとの格差も少ないほうがよい。 B土壌:必要な栄養を豊富に含んだ火山性の土地が最適とされる。斜面であればなおよい。 |
このような条件を満たす土地であればどこでも栽培は可能です。
この楽園のような気候条件は実際には、南北の回帰線(23°27′)に挟まれた
熱帯の高原部に一致していて、多くの部分で産業化しています。
これはコーヒー・ベルト、またはコーヒー・ゾーンとも呼ばれています。
また、育成には十分な日照が必要ではあるが、
根を痛めないためには地温を上げないことも大切です。
そのため周辺にバナナやソルガム、マンゴー、サトウキビなど、
あるいは他の適した種類のシェイド・ツリーを植えて、日陰をつくります。
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