カモたちは、水中のプランクトンや藻を食べてくらしています。カモの仲間の中には魚や貝を食べるものもいますが、ほとんどは草食性です。
(左:アヒル , 右:マガモ♂)
1月の始めには、飛来するカモの数が一段と増えてきます。カモたちはたいてい、自分と同じ種のカモと共に、群れをなして泳いでいます。むくむくと太ったカモたちが水ぎわで穏やかに眠っている姿は、朝から夕方まで時刻を問わず見ることができます。
(左:マガモ , 右:カルガモ)
(左:カルガモとコガモ , 右:カルガモ)
綿を水に沈めたら水を含んでしまうのに、なぜカモの体は水に入っても水を吸わないのでしょうか。それは、カモの羽毛には脂があるからです。これはカモだけでなく、全ての水鳥に共通して言えることです。カモは食事の合間に自分の羽に脂を塗って、羽づくろいを行います。カモの腰のあたりには、脂を分泌する腺があって、それをくちばしにとって体じゅうの羽にこすりつけます。
また、羽づくろいが終わると水浴びをし、羽の汚れを落とし、羽の乱れを直すと共に、羽の間に空気を取り入れます。それで、カモは水に浮いていることができるのです。
(左:水浴びをするマガモ♂と、♀2羽 , 右:脂を塗るマガモ♂)
カモは陸上で休むこともあります。水上で優雅に泳いでいるように見えるカモたちですが、実は結構な重労働なのです。浮かんでいるために、水面下で両脚を絶えることなく動かし続けています。陸上には野良犬などのような危険もありますが、それでも休息は不可欠のようです。
鳥は眠ると頭部が見えなくなります。自分の柔らかな胸部に首から上をうずめるので、頭部がないように見えます。
(左:コガモの群れ , 右:カルガモとコガモの群れ)
(群れから離れ、眠り続けるマガモ♂)
カモは渡り鳥です。そのためかなり速いスピードを出して飛びます。羽を左右いっぱいに広げ、風にのって飛ぶので、スズメなどのように羽を勢いよくバタバタと羽ばたかせ続けるようなことはしません。
(カルガモ)
水中から飛び立つまでの行動は、3タイプに分けられます。
@その場から飛び立つ。
A水面を少し走ってから飛び立つ。
B水面をたくさん走ってから飛び立つ。
ガリバー池にいるカモは、みな@のタイプです。
(マガモ♂)
カモの脚には、立派な水かきがついています。カモの脚は4本指で、人指し指、中指、薬指にあたる3指に水かきがついていて、親指にあたるもう1本は退化して短くなり、脚のやや上の方についています。だから当然、ものをつかむことはできず、木の上にとまることもできません。
(沼地にあったカモの足跡)
寒さの厳しい時期には、ガリバー池の水面に氷が張ります。カモたちは、よちよちとお尻を振って氷の上を歩いています。さすが冬鳥、まったく寒くないように見えます。
(左:手前がコガモ♀、奥がコガモ♂ , 右:マガモ♀)