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あらすじ
父親が漁のために北の海に行ったまま消息がわからず、病気で家から出られない母親を持ち、苦しい家計を支えるために姉とふたりで働くジョバンニ。彼は毎日活版所で活字を拾い、お金を稼ぐ生活をしていた。父親がいないために他の子供たちにいじめられる中、小さい時からの友達だったカムパネルラだけはジョバンニに優しくした。ジョバンニはカムパネルラに憧れていた。
ケンタウル祭の夜、ジョバンニはお母さんに飲ませる牛乳を貰いに行く。しかし途中でザネリに会って意地悪を言われ、牛乳も貰えず、更に帰る途中にまたザネリたちの集団に会いからかわれる。その集団の中には気の毒そうな顔をしたカムパネルラもいた。ジョバンニはすっかり落ち込み、誰もいない暗い丘に寝転んで星を見上げた。
その時ジョバンニは、銀河ステーション、銀河ステーションと云う不思議な声を聞いた。気が付くと彼は夜の軽便鉄道の車室に、窓から外を見ながら座っていたのだ。そして前の席には青ざめた顔をしたカムパネルラが乗っていた。不思議に思いながらもカムパネルラとの旅に胸を躍らせるジョバンニ。二人の幻想の旅が、今、始まる。
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