10民族問題



 ■ 文化の部分でも触れたとおり、世界には様々な民族が様々な地域で生活を営み、文化を形成し、独自の言語を持っています一般的には言語や信仰(宗教)などといった文化を共通してもっている集団と民族は位置付けられていますが、これは日本などの一つの国の中に一つの共通の文化を持った民族が暮らしているものをいうばかりではなく、一つの国の中に複数の民族が共存して生活をしている場合にも、それぞれを一つの民族として捉えます
 そういった国家の中に複数存在する民族というものは、少し国家の力が弱くなってしまうと民族間で対立を始め、内戦などを引き起こしてしまうこともあります
 理由としては、やはりどの民族も自文化に対して誇りを持っていることや、またそのために他の民族の文化を受け入れられなかったりすることが挙げられるでしょう。また、文化の仕組みや生活の仕方は似ているのに、人種が違うと言い張ってお互いの土地を争ったりする場合もありうるでしょう。
 こうした民族間で起こってしまう対立や衝突などの問題を、民族問題といいます。とてもたくさん居る人間の中で、文化的な特徴で自分達を分類し、ある程度の大きさで集団を形作っている訳ですから、対立も起こりうるのは当たり前です。
 人種も含め、宗教、文化、言語、歴史…などなど、色々な条件の違いが、そのような問題のきっかけになってしまうこともしばしば。民族問題はこうして起こってしまうのです。


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