1、耐塩性のトマト
遺伝子組み換えしたものでも、
環境への影響や食品アレルギーに対する点で
試験中のものも数多くあるんだ。
2001年、米国、物体の生育に影響を与えない場所に塩 分を運ぶ働きを持つ「輸送たんぱく質」と呼ばれるた んぱく質の遺伝子をシロイヌナズナから取り出し、 トマトに組み込みました。 |
鉄分は欠乏症の人が世界で最も多く存在する栄養素で あり、世界人口の約3割が鉄分不足と推定されています。 コメに鉄分を補充することで、インゲンマメのフェリ チン遺伝子を導入することにより、鉄分を増加するこ とができました。 鉄分含量の比較的多い鉄化合物は、色や風味に影響を 与える場合があるうえ、有機反応しない化合物は通常、 体への吸収率が低くなってしまいます。 |
トウモロコシは世界中で、特に発展途上国で主要な作 物となっています。 しかしトウモロコシには、必須アミノ酸であるメチオ ニンの含量が低いという欠点があります。 メチオニン含量を高めることができれば発展途上国に より優れた栄養を供給することができ、また農家はト ウモロコシ主体の飼料に合成メチオニンを加えるため の費用を年間10億ドル節約することができます。 トウモロコシはメチオニンを多量に含むデルタザイン (delta-zein)と呼ばれるたんぱく質の遺伝子を持っ ていますが、その遺伝子によるたんぱく生産は限られ ています。 今回の研究では、Dzr1と呼ばれるもうひとつのたんぱ く質が、デルタザインを作るためのRNA中の配列が結 合し、タンパク質が制限されてしまうことが発見され ました。 この配列をほかのトウモロコシ遺伝子の配列で置き換 えることにより、Dzr1がRNAに結合することを防ぎ、 結果的にデルタザインの生産量を高めることとなっ たのです。 |