「日本年」「中国年」で行われた主な催しとその内容

●日中国交正常化30周年記念切手発行
日本で発行された記念切手
国交正常化30周年を記念して、日本では9月13日、中国では9月20日に発行されました。日中それぞれの国で、発行にあたっての祝賀レセプションも開かれました。
●新京劇「楊貴妃と阿倍仲麻呂」 京劇は、日本で言う歌舞伎のような、中国の代表的な伝統芸能です。この京劇に踊りやオーケストラ演奏、日本の伝統音楽などを取り入れて現代風にアレンジしたものが新京劇と呼ばれています。

日本各地で活動を続けてきた呉汝俊(ウールーチン)さんが原案・演出・主演をつとめ、山口県に残る楊貴妃の伝説をもとにこの物語を作りあげました。

八月下旬の日本公演に先駆けて6月に中国、北京でも公演を行い、大成功をおさめました。そして、日本での公演は10代、20代の若い世代の人々もとても多く訪れ、中国からの新しい風の感動と拍手のうちに幕を閉じました。
●日中の中学生卓球大会
中国から526名、日本から474名、合わせて1000名もの中学生選手・監督・役員が集まり、「日中国交正常化30周年記念・日中友好交流都市中学生卓球交歓大会」が開かれました。
友好関係を結ぶ都市どうしでペアを組んだ99の日中合同チームが出場し、卓球を通して交流しました。また、両国の中学生は6日間をともに過ごし、お互いの友情を深めました。
●チャイナ・フィルハーモニック・オーケストラの日本公演 中国の代表的な交響楽団「チャイナ・フィルハーモニック・オーケストラ(中国愛楽楽団)」の日本公演がサントリーホール(東京)と神戸国際会館(神戸)で行われました。
この楽団はイタリア・スイス・ドイツなどでも演奏している本格的なもので、当日はアンコールで中国の民謡や日本の民謡なども披露しました。
●観世流薪能の中国公演 室町時代から続いている日本の伝統文化で、寺院などで行われる法会(ほうえ…一種の行事のようなもの)の余興として古くから親しまれてきた「薪能」が中国の北京でも公演されました。
●日中経済フォーラム 10月2日に、日中の要人・財界のトップを招いて経済フォーラムが開催されました。当日は、これからの日本と中国の経済関係や、青年実業家との意見交換も行われ、中国の中央テレビ局と日本のNHKでもその様子が放映されました。
●日中友好芸能フェスティバル 日中友好芸能フェスティバルは、10月9日の夜、東京のNHKホールで開催されました。

中国国務院ニュース弁公室主任の趙啓正さんとNHK会長の海老沢勝二さんの挨拶で始まり、その後は中国、日本を代表する様々な歌手が交代で登場し、会場は熱気につつまれました。中国からはアーロン・クオックさん、陸放さん、孫楠さん、日本からはDA PUMPさん、谷村新司さんや浜崎あゆみさん(ちなみに中国語表記だと"浜崎歩"さんです)など計21組が参加しました。そして、日中両国の合唱団も参加し、子どもたちによる「鉄腕アトム」の合唱の時には会場も一体となってともに歌いました。

さらに、日中の伝統芸能も披露され、吉田兄弟の三味線演奏、姜克美さんの京胡演奏を始めとして歌舞伎や中国雑技などの公演も行われました。

また、今回のイベントには日本の著名な音楽指揮者の小沢征爾さん、映画俳優の栗原小巻さん、中国映画監督の謝晋さん、映画俳優の朱旭さん等の日中友好の発展への期待とイベント成功を祝福するメッセージが届けられました。

画像―会場の様子 (1) (2)
●日中共同オペラ「ちゃんちき」
故・團伊玖磨元日中文化交流協会会長が手がけた中国と日本の共同オペラ「ちゃんちき」の公演が行われました。
この作品は、きつねの親子をオペラで表現することを通じて愛や葛藤、自然との共生、通らなくてはならない自然の摂理である世代交代などを描いた、命について強く訴えかけるものです。この作品では中国の俳優もすべて日本語で演じたそうで、中国歌劇舞劇院の田玉斌院長は、「非常に難しかったが、良い勉強になった」というコメントを残しています。
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