朝鮮に勢力を広げようとした日本の政策は、朝鮮を属国とみなす清と対立しました。朝鮮では、専制的支配や外国勢力の進出に反対する動きが高まり、1894年、朝鮮南部で東学(※)を信仰する人々を中心に農民の反乱が起こりました(甲牛農民戦争)。朝鮮政府の求めで清軍が出兵したのに対抗して、日本も軍隊を派遣し、同年7月、日清戦争が始まりました。戦争は朝鮮や南満州を戦場にして行われました。近代化にたちおくれた清は十分な戦力を発揮できず、戦争は日本の勝利に終わりました。
※民間信仰をもとに、儒教や仏教なども取り入れた宗教。西学(キリスト教)に反対し、封建的な支配を否定して、人間の平等を説きました。
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