2.遺伝子組み換え食品の安全性は?
遺伝子組み換え食品として開発されたものはいろいろあるけど、ここではBTトウモロコシを
例に挙げて説明するね。
アメリカでは、アワノメイガという害虫によるトウモロコシ畑の被害は毎年1000億円にのぼると
言われているんだ。
そこで、開発されたのがBTトウモロコシなんだ。
それまでに、アワノメイガの幼虫が、土の中にいるBT菌がつくるBTタンパク質を食べると死んで
しまうことがわかっていたんだ。そこで、トウモロコシにBTタンパク質をつくるように遺伝子組み換え
されたのがBTトウモロコシなんだよ!
では、アワノメイガが死んでしまうようなタンパク質を人間が食べても大丈夫なのかな?
バイテク情報普及会より
アワノメイガのお腹の中↓
ヒトのお腹の中↓
アワノメイガのお腹の中には、人間と違って腸しかないんだ。そして、腸の中にはちょうどBTタンパク質が入り込めるようなくぼみがあって、ここにBTタンパク質がはまるんだ。そうするとアワノメイガの腸は壊れてしまうんだ。
アワノメイガとは違って、人間には胃があるんだよ。そして、人間の胃腸にはBTタンパク質が入り込めるようなくぼみがないんだ。また、胃の中は強い酸性なので、BTタンパク質は壊れて働くことができなくなっちゃうんだ。さらに、普通の食品のタンパク質と同じように消化されて分解して細かくなってしまうんだ。
ということから、BTタンパク質はアワノメイガと人間の違いをうまく使ってできているので人間が食べても
大丈夫だよ!
だけど、突然変異により、いつ何が変わるかはわからなく、10年後までの保障はないんだ。
また他の作物にその遺伝子が入り込む可能性もあるので、安全とは言い切れないんだよ。