5.航空学的な視点での比較(パート2)


この紙ヒコーキから予想される疑問は次の3つではないでしょうか?


A.なぜ左右にぶれないで飛べるの?
B.なぜなかなか下に落ちないの?
C.なぜ長く飛べるの?


Aの理由:4の「航空知識に沿った調整法」に書いてあるように、紙ヒコーキがフラフラする
原因は、ヒコーキが軽くて重心が定まりにくいからです。逆にいえば、フラフラしないというのは
適度な重さで重心が定まっていることになります。上の写真では分かりにくいかもしれませんが
作成の過程で前の部分を折り返しているので、(作り方参照)前のほうが後ろの方より重くなっています。



Bの理由:@で前のほうが重くなっていたら、そのまま前に落ちてしまうような気がしますが、
それはこの紙ヒコーキの構造によってカバーしています。特徴としてさきに述べていた
翼が胴体の先から一番後ろまである、というのがそれです。翼の面積が大きいので、
下の空気が翼にぶつかり、翼を上にもちあげているような形になります。



Cの理由:これは、@・Aの答えを合わせたようなものです。@により、前のほうが重くなっているから
投げたら前から落ちていきます。しかし、Aの翼の力で空気抵抗が生まれ、なかなか下に落ちなくなります。
すると、重心はしっかりしていて、なおかつ長く飛べる紙ヒコーキができるのです。


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