22番
出典:「古今集」より
吹
ふ
くからに
秋
あき
の
草木
くさき
の しをるれば むべ
山風
やまかぜ
を
嵐
あらし
といふらむ
文屋康秀
ぶんやのやすひで
■口語訳
山から風が吹きおろしてくると、その風に よって、たちまち秋の草はしおれ、木の葉は散ってしまう。なるほど、それで、 山から吹きおろしてくる風を「嵐」と書き、「荒らし」というのだろう。
■作られたワケ
平安時代は、漢字を分解したりして、言葉遊びの歌を作るのが流行りました 。康秀は風が強い日、この歌を思いついて作ったそうです。
■作者プロフィール
文屋康秀(?〜?)
平安時代初期の人で、あまり身分の高くない役人だったようですが、くわしいことはわかっていません。 歌人としては有名で、在原業平や小野小町たちとともに六歌仙にくわられています。