8番
出典:「古今集」より
わが
庵
いほ
は
都
みやこ
のたつみ しかぞ
住
す
む
世
よ
をうぢ
山
やま
と
人
ひと
はいふなり
喜撰法師
きせんほうし
■口語訳
わたしの草庵は、都の東南にあり、わたしはそこで心 静かにくらしている。
それなのにしれ世間の人たちは、わたしが住みづらいしず世の中 からかくれて、この宇治の山に住んでいるとうわさしているそうだ。
■作られたワケ
都では「喜撰法師は失恋したので草庵で暮らしている」 という噂がありました。フン!と思った喜撰は、この歌を都の人に届けたそうです。
■作者プロフィール
喜撰法師(?〜?)
平安時代のはじめ頃の人とつたえられていますが、どんな人かくわしいことは わかりません。出家して山城国(京都府)の宇治あたりに住んでいたといわれ、 六歌仙のひとりにあられてげています。