硝酸カリウム
potassium nitrate





薬品名
硝酸カリウム(KNO3)
硝石 (俗称)
式量 101.1
融点 339℃
溶解度 31.6g/100g (20℃)
245g/100g (100℃)
入手法  聞いてみて、なければ注文。
値段 500gで1100円程度 (関東化学株式会社の場合)
無色の結晶状の薬品です。

潮解性が無く、火をつけると酸素を出す性質を持っているため、古くから火薬の原料として重宝されてきました。日本では原料の硝石があまりとれないため、糞を土と混ぜて発酵させたものを灰を混ぜて煮込み、熟成したものから結晶を取り出して作っていました。

現在ではチリの砂漠地帯、アメリカ西部の原産地から輸入するか、炭酸カリウムを硝酸と混ぜて作られています。 チリは「チリ硝石」という言葉があるほど世界的に有名ですが、最近は合成がほとんどのため、チリでは操業を止めるとこも多いとか・・。

また硝酸カリウムは火薬以外にも、肥料(窒素化合物)として19世紀ごろに重宝されていました。しかしチリなどの原産国から輸入は高く、枯渇の問題もあります。そこで当時の研究者達は窒素から合成する方法を研究し、窒素から硝酸を合成できるまでに至ります。こう言うと聞こえは良いですが、この時第一次世界大戦のまっただ中。 硝酸は爆薬などに使われ、戦争で牙をむく歴史をたどっていきます。

温めるにつれどんどん溶解度が上がっていく性質を持っているため、ミョウバンと共に中学校、高校で習う溶解度曲線にこっそりと登場します。ミョウバンの結晶は有名ですが、硝酸カリウムでも簡単に結晶を作ることができます。(ただし柱状なのであんまり見た目は良くない)
その他、吸熱反応の例として高校、中学の教科書に登場することもあります。

またエタノールには不溶で、純粋なものを析出させたいときにエタノールを注ぐことがあります。

身近なところでは火薬、マッチ、サトウダイコン用肥料、花火、ガラス、肉の発色剤(ヘモグロビンと結びついて色を定着させる)などに広く使われています。



使う実験

 遊びの民 / 花火の作りかた






(copy right) citrus berry 2003から