360倍になった値段
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スパイスのうち、クローブは非常に値段の高いものでした。甘い特有の香りは、媚薬として、女性が男性の心を引きつけるのに大変力のあるものでしたし、保存料としての価値も高く、その他医薬としても使われたからです。日本の正倉院の御物が1000年以上もよくもっているのは、校倉式の建物のためもありますが、それにクローブが多量に保管されていたことが虫もつかず今日まで保存できたということです。
このクローブですが、16世紀頃、原産地の価格を1とすると、マラッカで10倍、インドで30倍、ヨーロッパまで運ばれてくると360倍にもなったということです。