井の中の蛙、大海を知らず
 いのなかのかわず、たいかいをしらず

使用頻度
意味

 自分のまわりのせまい範囲はんいだけでものを考えていることのたとえ。
『井の中のかわず』だけでも使う。

例文

 アメリカ人の中には、アメリカが世界の中心だと思っている井の中の蛙もいる。

故事


あるとき、黄河こうがの神さまが海へいったそうじゃ。
黄河ほど大きいものはないと思っていたから、海の広さにおどろいたそうじゃ。
それを聞いた海の神さまは、黄河の神さまにこう言ったのじゃ。
かわずをもって海をかたるべからず。
(井戸の蛙に海の話をしても井戸の中しか知らないから、海の話をしても理解できないだろう。海の広さを、わかってもらえてよかった。)」
この『井の蛙をもって海を語るべからず』が変化していき『井の中の蛙、大海を知らず』ということばになったそうじゃ。

英語

 The frog in the well knows nothing of the great ocean.
(井戸の中のかえるは偉大な海のことは何も知らない。
《この言葉は、日本から外国に渡り、外国でも広まった言葉です。》)

出典

荘子そうじ