私たちは一般的な順序として、 出産を病院で行い、母親はその後数日間入院して・・・・・・という風に出産を迎えます。 しかし、40〜50年前までは、産婆さんに来てもらって家で出産していました。 アイヌ民族も同様です。 この一家は、出産を迎える前までに様々な儀式を行ってきました。 まず、妊娠して三ヶ月目。 産神や火の神などにお祈りをあげて、安産を願いました。 そして、妊娠して五ヶ月が過ぎた頃。 父のふんどしを腹帯に使い、胎児を支えました。 これは「着帯の祈り」と呼ばれていました。 臨月には、炉(ろ)の左側のシソという部分。 そこには子供を生むための場所が用意されます。 妊婦は、産綱という梁(はり)につながれた綱に掴まります。 産綱を使用して分娩するのです。 モドル 目次 ススム |