次に家の人たちが熟睡している間に神様は「銀の滴降る降る・・・・」と歌ったことを
まさに現実のものにしました。銀の滴、金の滴とは、宝物のことで、それが家の中に降
ったのでした。ここでアイヌの宝物とはどのようなものだったのでしょうか。
普通、宝物といわれるものは家の上座の壁に積まれ、それは宝壇と呼ばれました。
その宝壇には、刀剣、首飾り、耳飾などがありました。

そして、最後に。
この物語の主題は想像できましたか?

ここで1つ。
その鍵は、金持ちと貧乏にあります。
神様は夢を通じて、すべての人は平等であり、どちらがどちらかをさげすんで付き合う
ことをしない、ということなどはあってはいけないということを伝えたかったのですね。
夢とは、神様からのメッセージを知らせてもらう交信手段になっています。
しかし、他の神謡に比べ、この物語には未だに多くの謎があります。
物語りの長さという点から見ても、「この銀の滴降る降るまわりに。」にはまだまだ多
くの考察ができそうです。

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