人間達が仲良くしている様子を見て、シマフクロウは安心しました。
そして、神々に別れを告げ、自分の家に帰りました。
ところがシマフクロウが家へ帰る前に、家はすでに美しい御幣や美酒で埋め尽く
されていました。人間達のお礼です。

シマフクロウは、あちこちに住む神様へ使者を送り、家へと招待しました。
美酒を酌み交わし、宴会の席上、神々にシマフクロウは物語り、人間の村でして
きたことを教えました。
勿論、神々はシマフクロウを褒め称えました。
そして、神々が帰るときに美しい御幣を沢山差し上げました。

人間の村の方を見ると、今はもう何事もなく平和に暮らしています。
みな仲良く暮らしていて、あの家の主人は村長になっています。
あの子供は、今はもう大人になっていて、結婚して、父母に孝行しています。
彼らは酒を作ると、いつもいつも宴会の初めに御幣や酒でシマフクロウを拝んでいます。

シマフクロウは人間達をいつまでも見守り、人間達の世界を守っているのでした。


と、シマフクロウの神さまは物語りました。


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