沼貝達が泣いている横を、女の人は通り抜けていきます。
女の人は沼貝達を見るなり、こう言ったのです。
「おかしな沼貝ねぇ。何で泣いているのよ。うるさくて嫌な沼貝だこと。」

沼貝達を踏みつけ、足先で蹴り飛ばし、殻ごと潰してしまいました。
結局、沼貝を助けること無く、女の人は山へ行ってしまいました。

「痛いよぉ。苦しいよぉ。どうか水をください。」
沼貝達の泣き声が止むことはありません。



モドル ススム