日本などの中緯度や高緯度地方では、多くの場合、雲の上部の気温は０度Ｃ以下で、 そこでの雲粒は過冷却した微小な水滴、および微小な氷の粒です。
過冷却した水滴と氷の粒が共存してる場合は、過冷却した水滴は急速に蒸発し、 氷の粒では昇華より急速に氷の結晶が大きくなる性質があります。
大きな氷の粒は落下し、下層の温度が０度Ｃ以上であると、途中で溶けて水滴となります。 下層まで温度が低く、地表まで溶けずに落下した場合が雪です。

雲が地面に落ちてこないのは、雲粒の直径が約0.01mmと非常に小さいため、落下速度が 遅いからです。また、地面に達する前に、蒸発して消えてしまうので、落下しないように 見えるからです。しかし直径が２mm程度の雨粒となると、落下速度が増し地面まで 蒸発しないで落ちて雨となります。