湿気を含んだ、非常に強い上昇気流が発生しており、上空の温度が
ー10度以下に下がっている場合に雷が発生しやすくなります。
一般に雷を起こす雲に共通な特徴は、高度数kmにおよぶ強い上昇気流が
あり、その上端は気温が-20℃より低い高層におよんでいます。
この
気温-20℃は日本の夏では地上7〜8kmであるのに対し、冬の北陸では
3〜5kmです。
日本の夏の熱雷は雲頂が8〜16kmにおよび、冬の北陸では雲頂
4〜6kmの雲中内で雷が発生します。
夏の場合、この上昇気流が発生
するための条件として、地表付近の大気が高温多湿となり、これに加え
上層には比較的寒冷な気団が存在することが必要です。
日射の強い夏の日には熱雷が発生しやすく、特に寒冷前線が日本列島を
横断するとき、各地に界雷による大雷雨が発生します。
またいわゆる
春雷は4,5月頃、特に気温差の大きい強い寒冷前線が通過するときに
前線の両側で界雷が発生し、冬季の日本海沿岸では、シベリア大陸から
来る寒気団と海面付近の低層との温度差が大きい11〜12月にかけて
雪雲の中で雷が発生することが多いといわれています。