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1999年より東京都でノー・ディーゼル運動が始まり、2004年から東京都や埼玉県で排ガス規制が始まりました。2005年から更に厳しくなるそうです。粒子状物質排出基準を満たないディーゼル車、要するに排ガス規制に対応していないディーゼル車に対して規制がかけられるのです。特に、8〜9年以上を経過した古いディーゼル車には厳しい規制がかけられます。 しかしディーゼル車に対する規制は、ガソリン車に対する規制に比べて穏やかなものでした。ガソリン車に対する規制は、平成12年度(2000年)規制で、これまでの排ガス規制値から70%の低減が実施され、さらに2005年には90%の低減を義務づけられる予定です。一方で、ディーゼル車に対する規制は甘く、ディーゼル車が出すSPM(黒煙)に関しては、1993年の「短期規制」を経て、1997年の「長期規制」、そして2002年からスタートした「新短期規制」の3回の規制値変更しか行われていませんでした。ディーゼルにとって厳しい規制ですが、ガソリンの排ガス規制の厳しさからみれば当然の措置といえるでしょう。いくらディーゼル車の二酸化炭素の排出量が少ないからといっても、健康被害を無視することはできません。 世界の排ガス規制では、特に米国カルフォルニア州の排ガス規制が厳しいです。カルフォルニア州は、自動車の保有数が多く、大気が一箇所にとどまりやすい環境にあり、光化学スモッグの原因である強い太陽光線によって、劣悪な大気環境にあります。そのため、カルフォルニア州は排ガス規制を始め、やがて合衆国全体に広がっていきました。後に日本や欧州にもその規制が進められていきました。日本は昔から、アメリカに多くの自動車を輸出しています。カルフォルニア州で排ガス規制が始まると、カルフォルニアでは日本車に対して、規制に対応した車を求めるようになりました。そのため、日本の自動車産業では規制に対応した車の開発が進められていきました。その結果、今日の日本の自動車技術は世界をリードしており、特に環境を配慮した車においてはトップクラスです。そうした背景には排ガス規制があり、その排ガス規制は日本ではなくカルフォルニア州から始まったのです。 ある見方では、規制による車の買い替えによって、金の回りをスムーズにすることによって、経済をうるおそうと政府が図っているとも言われています。 いずれにせよ、難題だらけの排ガス規制ですが、乗り越えていかなければならない課題の一つなのです。 |
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