"吉里吉里"は"きりきり"と読みます。現在のバージョンは吉里吉里2 です。 この吉里吉里とはTJS2言語で文字・画像・音・映像を駆使した作品を制作できる、Widows環境で使用できる無償のソフトウェアです。 TJS2言語とはスクリプト言語のことで、C言語の流れを組むとされています。 "KAG3"とはその吉里吉里を利用したスクリプトでサウンドノベルを制作できます。名前はKirikiri Adventure Gameに由来します。
っと説明するとなんとも小難しい話になってしまいますが、要するに吉里吉里という 文字・画像・音・映像を使えるフリーソフトで サウンドノベルを作ることが出来るようにしたものがKAG3ということになります。単に簡単なサウンドノベルを制作しようとするのならば"吉里吉里=KAG3=サウンドノベル制作ソフト" としてしまった方が混乱もなく利用できるでしょう。
先ほどから "KAG3(吉里吉里)でサウンドノベルを制作することが出来る" と繰り返していますが、
サウンドノベルとは何のことなのでしょうか?
サウンドノベルとはゲームの種類のうちのひとつで、シナリオ・画像・音・映像を組み合わせて
作られた物を言います。
プレイヤーは音や画像と共に物語(小説)を読み、時には選択肢を選び、それに対応した物語を楽しむことになります。
このサウンドノベルは、個人で制作するのが比較的に容易なゲームといえるかもしれません。
KAG3はサウンドノベルの開発ソフトの中で難易度はかなりの高レベルを誇っています。 販売を目的としたサウンドノベルをKAG3で制作することも珍しくありません。 しかし、KAG3でゲームを開発すること自体が難しいわけではないことをここで断言しておきましょう。
まだ簡単な説明しかしていないので、吉里吉里/KAG3への疑問が尽きない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし『百聞は一見にしかず』という言葉にならって、実際に触れてみるのがそれらを理解する一番の近道でしょう。
吉里吉里のダウンロードはkikyou.infoで
行うことが出来ます。ダウンロードを行うときは
ぜひとも吉里吉里本体とトランジションライブラリを合わせて入手してください。トランジションライブラリを使用することによ
り、
多くの表現方法を得ることが出来ます。
ダウンロードしてきた吉里吉里の本体を作品制作のためにセッティングします。ここでは最低限のことを説明します。まずダウンロードしてきたファイル
を
好きな場所に解凍します。このサイトを制作しているときは
"kr2_222r5.lzh"が最新版として公開されていました。
ここではフォルダ"kr2_222r5"が"kr2_222r5.lzh"を解凍したものだとします。"kr2_222r5"の中には"kag3"と
"kirikiri2"というフォルダが入っています。
まずはじめに"kag3"の中にある"template"というフォルダを
"kr2_222r5"の中にコピーします。この"template"というフォルダは作品を作る作業スペースになるものですので、分かりやすい任意の名
前に変更しておくといいでしょう。
ここでは仮に"template"を"making"と名前を変更したとします。次に
"making"の中のフォルダ"system"に"Config.~new"というファイルがあります。
そのファイルの拡張子(.~newの部分)を.tjsに変更します。つまり"Config.tjs"
という名前に変更することになります。
まとめるとこんな感じです。
1.DLしてきたファイルを解凍 2."kag3"にある"template"を本体ファイルの中にコピー (templateを好きな名称に変更) 3."Config.~new"を"Config.tjs"に改名 |
これで作品を制作する下準備は完了です。ここまではそんなに時間はかからなかったと思います。
さてここで、Config.tjsの中身を覗いてみましょう。このConfig.tjsとい
うファイルはKAG3でゲーム製作を
行うにあたっての、基本的な設定が書かれており、私達はその設定を自分が使いやすいように書き換えることが出来ます。
このファイルを開くには、Config.tjsを右クリックしてプログラムから開くからメモ帳(notepad)
を選んでみてください。
実は*.tjsファイルの正体はただのテキストファイルだったのです。
残念ながらConfig.tjsの編集については量が膨大なのでここでは触れません。しかしファイルの中に親切な説明が書かれているので
実にスムースに編集が出来ることでしょう。
上の例で"making"と名づけた作業スペースのフォルダの中にはさらに複数のフォルダが存在してると思います。 これらのフォルダにはそれぞれの役割があるので、ここで紹介をしていきましょう。
フォルダ名 | 役割 |
system | KAG3を動かすための設定ファイル(*.tjs)やKAG3自身が使用する画像(*.png)が収められています。 |
scenario | 私達が記述するタグ・シナリオが書かれたファイル(*.ks)を収めます。このフォルダにあるファイル(*.ks)でゲームが動きま す。 |
bgimage | 背景画像を収めます。 |
fgimage | 背景画像の上に表示させるための画像を収めます。具体的には立ち絵などが当てはまります。 |
image | 上の2つのimageファイルに当てはまらない画像を収めます。自由に使用してかまいません。 |
bgm | バックグラウンドミュージックを収めます。 |
sound | 効果音を収めます。ちょっとした音はここに入れるといいでしょう。 |
video | 動画を収めます。 |
rule | 後に説明するルール画像を収めます。上の説明で本体と合わせて入手することをお勧めしたトランジションライブラリの中身はここに入れ て使用します。 |
others | 上記に当てはまらないファイルをここに収めます。自由に使用してかまいませんが、全く使用しないこともあります。 |
準備編はこれでおしまいです。文字の基本編です。
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